瞬発力を求められる仕事は苦手。じっくり考えたことを文章で表現するのは得意。そんな理由でメルマガを始めたように思う。人前で意見を言うよりはパソコンの前で考えながら文章をつくりたい。たしかにその方が性分に合っているのだが、時には瞬発力が必要になる。
そこで今年、ある人の本を何冊か読んだ。
毎日10分ほどのメモ書きを3週間続けると、別人のように頭が回転しはじめ仕事のスピードが大幅に上がる、と『ゼロ秒思考の仕事術』の著者、赤羽雄二氏(ブレークスルーパートナーズ共同創業者)。
「ゼロ秒思考」とは、著者がマッキンゼー在籍時代に編みだしたシンプルな自己トレーニングの方法。
A4用紙を横置きにし、1件1枚で上部にタイトルを書く。1枚に4-6行、各行20字~30字程度でアイデアを書き出す。1ページを1分で書き終えることと、それを毎日10枚書く。そうすればおのずと頭のキレが良くなっていくという。
私は iPad Pro の手書きノートアプリを使ってトレーニングしているが、なかなか良い。デジタルではなく、著者は手書きを推奨している。
もちろん書きためたメモ用紙は保存する。赤羽氏の場合は10年以上にわたってこれを続けたので膨大なメモ用紙が透明の袋に入っている画像が本に載っていた。
あなたもぜひ一度実際にやってみていただきたい。「メモ書き」なので、誰でも簡単にできる。しかも多くの人が「すごい」という感想をもらす。タイマーで1分間にセットされていることから、自分でも驚くほど集中力が高まり、長年の懸案事項が1分で解決するようなことが起きるのだ。
なぜこれを「ゼロ秒思考」というか。それは、瞬時に判断し瞬時にアイデアを生みだし、瞬時に書き出す。つまりゼロ秒で考えるクセを自分に課すからそう呼ぶらしい。これを日課にすれば良いことは分かる。だが、私の場合、やれたりやれなかったりしている。できるものなら来年はこれを継続させたい。
明日からタイに向かう。機内でこれを行うのはもちろん、15日には経営講座を開催するので、そこでも1時間ほど割いてこのトレーニングを皆で行う予定。どんな結果や感想が出てくるか楽しみである。