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続・孔明の嫁はリケジョ?

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「孔明のヨメ。」というマンガがあると読者の方から教えていただいた。外見はもちろん、内面も可愛い嫁として描かれているそうだが。

さて、昨日のつづき。

結局、孔明(こうめい)は黄承彦の娘・月英と結婚した。実はこの結婚、孔明からみれば悪い話ではない。なぜなら月英の母は荊州の有力豪族・劉表(りゅうひょう)に仕えていた蔡瑁(さいぼう)の長女である。
しかも蔡瑁の次女は劉表の後妻だった。つまり黄承彦の娘を嫁にもらうということは、劉表とも血縁関係になれることを意味した。
地元出身ではない孔明にとって、地元の豪族と血縁になることは将来を約束されたも同然。案の定、すぐあとに浪人の身であった孔明のもとに、劉備玄徳(りゅうび げんとく)が訪れ、三顧の礼をつくして軍師として迎え入れにきている。もし孔明が月英と結婚していなければ三国志の歴史は変わっていた可能性があるのだ。

それはさておき、世間の者たちは孔明を物笑いの種にした。

「おい、孔明の嫁とりをみたか?へたをするとお前も醜い嫁をもらうことになるぞ」などと言いふらして回った。

しかし、孔明はそんなことなどどこ吹く風で月英を愛した。新婚早々のある日、孔明の家に急な来客があった。しかもかなりの人数である。

ちょうど食事時だったが、客用にはなにも食材の用意がない。

「すまない。なにか食事をつくってくれないか」
夫にそう言われ月英はニコッと笑って厨房に引っ込んだ。孔明が客人たちと談笑していると、打ち立ての饂飩(うどん)が人数分提供された。

「こんな短い時間に、いったいいつの間にうどんを打ったのだろう」
不思議に思った孔明が厨房を見にいった。すると、木製の「からくり人形」が麺打ちを行っていたのだ。

そういえば孔明と初対面のとき「からくり」の犬でおどろかせた月英だが、いつのまにか麺打ちロボットならぬ、麺打ち「からくり人形」を開発していたのだ。
後に、月英のこの発明が『木牛流馬』という機械式輸送手段のヒントになって孔明の出世を助けた。さらには『連弩』という殺傷力が最も高く、敵将を撃ちまかすことになる武器も月英のからくりがヒントになっている。

月英も孔明を愛した。孔明が夏場のあつい盛りに南方に出征した際には、伝染病にかかることを心配し、万一病気にかかった時に備えて『諸葛行軍散』と『臥龍丹』という薬も調合した。
家事全般は得意ではなかった月英だが、孔明に嫁いでからは全て一手に引き受け、孔明は安心して国事に奔走できたという。

月日がたつにつれて、世間が月英に抱いていた「醜い女」という印象はうすらぎ、尊敬の念に変わっていった。「下手な嫁もらい」と孔明を揶揄していた者たちも、態度をあらためていった。それどころか、孔明の優れた人物眼に敬服し、聡明で才徳兼備な良い妻をめとったと、孔明をうらやむようになっていったという。

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