「未来は飛びだすテレビが流行るよね。
子どものころ、そんな空想を言いあったものである。
大人になって映画『リング』
次に「飛びだすテレビ」
だが、欲しいとは思わなかった。
先月、友人が「ぼくのオフィスに来ませんか?」
アメリカ製の VR マシンを個人輸入したので、体験させてくれるという。VR(ヴァーチャル・リアリティ)
友人のオフィスで初めて VR のゴーグルやコントローラーも見たときもその印象は変わらなかった。「それより早く飲みにいこう」
「ところで武沢さんは乗り物酔いしませんよね?」
「うん、しないけど」
「OK。VR 酔いというものがあります。もし途中で気分が悪くなれば言ってください」ゴーグルとヘッドセット、両手にはコントローラー。それが VR のアイテムだ。
「装着がおわりました。自動でチュートリアルが起動します。
次の瞬間、私の身体は大平原に放り出された。上空には無数の星。
「うわあ、すげえ。デジタルのプラネタリウム以上だ」
「武沢さん、まだ何も始まってませんよ」
グランドキャニオンでみた満天の星空に匹敵する興奮がそこにあっ
ロボットによるチュートリアル(操作の基本レッスン)
操作レッスンが済むと、いよいよソフトを選ぶ場面になった。
「うわー、なに、これ。くじらの目って象にそっくりなんだね」
「実際に体験できないような事が VR なら簡単に体験できます」と友人。
結局、1時間ぐらいで10本ほどのソフトを体験した。
・スターウォーズ的な宇宙船シューティングゲーム
・弓矢をつかった攻城戦
・ゴルフ
・料理人体験ゲーム
・世界の観光名所(今回はマチュピチュへ)
・空中お絵かき
・ホラー的な医療ゲーム
・立体玩具制作ゲーム
・・・etc.
友人が購入したのは米国 Oculus 社の製品「Rift」でFacebookが一昨年、巨額を投じて買収した会社のものだ。今後、
日本勢ではソニーの「PlayStation VR」が先行している。今年10月に発売される。PlayStation4が必要とはいえ、
大手ソフトウエアメーカーの多くは VR 対応を表明しているが、いまだ態度を発表していないところもある。その最大手が Apple だ。
メーカーの対応次第では今年始まったばかりの VR 業界がわずか4年後の2020年には7兆円規模になると予測するアナリストもいる。
2025年にはノート PC 市場の規模と同程度になると予測する人もいる。
少ない見積もりでも4年後には7,000億円といわれており、
これはゲームや玩具の業界のことだろうと思っていたら大間違い。
私たちのビジネスや経営にも大きな影響力を及ぼすのだ。