関西電力と熊谷組が社運をかけて挑んだ黒部ダムの建設工事は、映画『黒部の太陽』(1968年公開、三船敏郎、石原裕次郎出演)にもなった。神戸にいたひとりの少年がこの映画に感動し「これこそ男だ。僕もトンネルやダムを作る仕事をしたい」と人生の進路を決めた。当時、小学生の降籏達生(ふるはた たつお)少年である。
少年は成長し、大阪大学工学部に入って土木工学を学んだ。そして、黒部ダムをつくった熊谷組に就職する。トンネル工事、ダム工事、橋梁工事の施工・設計に携わり、早朝から深夜まで現場に張りつく日々をおくった。荒々しくもタフな毎日だったが、巨大な建設物がみるみるできあがっていく様子を見るのは何ものにもかえがたい喜びだったという。
少年はやがて大人になり、34歳になった。そのとき地元・神戸を大震災が襲った。生まれ育った神戸の街がひどい様になった。その惨状を目の当たりにし、立ちつくすしかなかった。郷土の復興は建設業界にかかっている。「がんばれ!建設」の思いでサラリーマンをやめて独立を決心した。名古屋駅前にオフィスを借りて株式会社ハタ コンサルタントを設立し、代表に就いた。
あれから約20年。文字通り日本中の建設会社から頼られる存在になった降籏さんとハタコンサルタントは、業界の発展のために全国を飛びまわっている。一時は、公共投資削減からダムや道路の新築工事が次々に中止されるなど、建設業界冬の時代が続いた。今もその影響が残っていて、若者がこの業界に入りたがらない。だから、子ども達を建設好きにし、子供がなりたい仕事ベストテンに建設技師を入れることが降籏さんの夢だとか。
さらには、非行少年や落ちこぼれ、引きこもりの方を建設業の仕事で更生させる活動もしておられる。建設業の人手不足解消になるほか、本人の生きがいの創出、さらには再犯防止につながり社会の秩序を守ることにつなげたいという。活動を開始した昨年は、二人の若者が新たに建設業で働きはじめた。建設業の特色として、高い技術が必要な仕事から単純労働まで、幅が広い。手先が器用でもよいし、腕力や体力がある、という方でもよい。いろいろなタイプの人材の受け皿になることができるのが建設業界なので、ご興味がある方はこちらのホームページから問い合わせてみよう。
ハタコンサルタント HP → http://www.hata-web.com/
降籏さんが発行する建設業向けメルマガ「がんばれ建設~建設業業績アップの秘訣~」は定番メルマガである。
建設業界向けメールマガジン「がんばれ!建設」(無料)
→ http://www.hata-web.com/mail_magazine.html
建設業は深刻な人手不足が続いている。積極的に新入社員を採用しているが、社員教育に困っておられる会社も多いはず。
そこで最後におしらせ。昨年、ハタコンサルタントでは建設業に特化した新人研修DVDを作成した。いままで建設に特化した教材はなく、非常に喜ばれているそうだ。DVD1枚、テキスト(製本したもの)、新入社員向け建設用語集の3点セットで10,800円とはずいぶんお値打ちである。
DVD 教材セット
「これから建設業で働く人のための図面読解力、工程・安全管理力強化講座」
→ http://www.hata-web.com/wp/?p=4654
清廉潔白、無私の精神の降籏さんの回りには、多くの建設好きが今日もたくさん集まっている。