本文で登場する店名、人名はすべて仮名です。
「世界観が語れない人に魅力は感じられないわね」
そう語るのは六本木でメンバーシップのシャンパン・バー『
都内でセミナーと懇親会を終えてホテルに戻ろうとしていた私をひきとめここまで案内してくれたのは「パッション通商のケン」
「武沢先生、シャンパンはまず G.M.マムあたりでいいですか?」
「ええ、よく分からないのでお任せします」
「F1レースのシャンパンファイトで有名なシャンパンですよ」
「ああ、よくみますね。じゃあ我々もファイトしてみますか」
「ここでやったら実可子ママに叱られますよ、ハッハッハ」
やがて着物に身を包んだ実可子ママが G.M.マムを運んできてくれた。
「ようこそ、ケンさん。今日はお勉強があったんですって」名刺を差し出し、しばらく世間話をした。頃合いをみて突然、
「武沢先生、このママに僕は頭が上がらないんです。
ケンの話によれば、
興味があったので私は実可子ママに「
「お客さんが儲かればうちも儲かるからよ、フフ」すこし思案したあと実可子ママはこう続けた。
「でもね、
「その違いはなに?」とケン。
私は一杯目のシャンパンを飲みほしながら、「興味深いね、
すると実可子ママの表情が一瞬だけ鋭くなり、
<あすにつづく>