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頭を良くする

「頭がよく働くようになるのは50代半ばから」友人が教えてくれた日刊ゲンダイの記事がこちら。

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頭が働くのは50代半ばから・・・脳の「出力性能」上げる3つの条件(日刊ゲンダイ / 2015年10月22日)

一生のうち、最も頭がよく働くのは50代半ばから――。人工知能の研究で導かれたこんな理論が注目されている。人の脳の出力性能が最大になるためだという。

「生まれてから最初の28年は脳は『入力装置』の役割を果たします。試験勉強や仕事を覚えるといった単純記憶の機能です。次の28年で、脳は回路の優先順位を付けていきます。脳の回路が成功や失敗を経験し、何が重要か判断できる力を付けていきます。そして、次の28年(56歳から84歳の間)に脳は出力性能を最大にすることが分かっています。瞬時に正解が分かるのです」

こう解説するのは、「感性リサーチ」代表取締役社長の黒川伊保子氏だ。黒川氏によると、出力性能を上げるためには次の3つの条件が必要だという。

(1)睡眠の質を上げる
(2)たまにパニックになれ
(3)散歩
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記事の詳細はこちら↓
http://news.infoseek.co.jp/article/gendainet_283441/

励まされる方も多いだろう。若いころと違って、記憶力や暗算力などは衰えていくが、経験知を元にした洞察力や判断力などは研ぎ澄まされいくように私も思う。ゲンダイの記事にある「瞬時に正解が分かる」というのは少し大げさだが、直感が働くのは事実だ。経営者が話すことを聞いて、「ほぉ、素晴らしい」とか「あ、まずいぞ」と感じる直感は、コンサルタントかけ出しの20年前には全然なかった感覚である。

『脳に悪い7つの習慣』(林 成之著)では、脳神経外科の専門家である著者が “やめるだけで脳のパフォーマンスが上がる” 7つの習慣を説いている。

終生現役で仕事をするためには、脳を衰退させることなく、むしろ中高年から働く脳の特性を活かそう。そのためには脳を大いに覚醒させねばならない。一般的には、中高年になると感動しなくなる。目も耳も舌も心も肥えてしまうからだろう。怒りっぽくなったり、場の空気をよまなくなる人もいる。それが大人になった証ともいえるが、脳の覚醒という観点からみれば、それらはとても悪いことらしい。林氏が説く脳に悪い7つの習慣がこちら。

1.「興味がない」と物事を避ける
2.「嫌だ」「疲れた」とグチを言う
3.言われたことをコツコツやる
4.常に効率を考えている
5.やりたくないのに我慢して勉強する
6.スポーツや絵などの趣味がない
7.めったに人をほめない

『脳に悪い7つの習慣』(林 成之著)
http://e-comon.co.jp/pv.php?lid=4402

ちょっと意外なのは「3」と「4」だ。「3」のコツコツやるな、ってどういうことだろう。

コツコツがんばる、というスタンスそのものが自己保存のクセが潜んでいると著者。自己報酬神経をよく働かせるためには、決断と行動を素早くし、達成に向かって一気に駆け上がることが大切なのである。部下が「コツコツやります」と言ってきたら叱ってやろう。「コツコツではダメだ!全力で思いきりやれ」と。部下からすれば言葉のアヤかもしれないが、「初めに言葉ありき」なのである。

「平常心で本番に臨みます」「当日は普段通りリラックスして」という言葉を好む人も多いが、平常心やリラックスでは決して良い仕事はできないと著者は指摘する。脳のパフォーマンスがもっとも高まるのは適度な緊張時だそうだ。過度な緊張もよくないが平常心やリラックスしていては脳も活動を休んでしまう。

アポイントがなくて「さあ、思いきりやりたい仕事に専念できるぞ」と思っても、脳が休息モードに入ってしまったら何もできない。午後にアポイントがあるとか、明日から出張なので今日中に仕事を完成させねば…、という適度な緊張が脳のパフォーマンスを高めるわけだ。思いあたる方も多いだろう。そうした脳の習性を逆手にとって、毎朝、詳細な To-Do リストを作るのは、脳を適度な緊張状態に置く意味ですばらしい。

この稿、来週につづく予定。