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あくまでがんばれ!

●「鉄血政策」を推進したビスマルク。

「青年諸君に忠告したいことは、つぎの三語につきる。すなわち、働け!もっと働け!あくまで働け!」と語ったのもドイツの軍人・政治家のビスマルクだった。

「あくまで働け!」の言葉でもわかるような熱血指導者だった彼は、エピソードもたくさん残している。

●彼が青年のころ、沼にはまって溺れている友人から助けを求められたところ、銃を向け「その沼は底なし沼なので助けようとすれば二人とも溺れ死んでしまう。せめてもの友情で、苦しまないよう一発で殺してやる」と言い放った。

●銃を向けられて慌てた友人は、懸命に泳ぎ自力で沼から這い上がったという。おぼれている本人に体力があるうちに本気にさせようというビスマルクの判断は見事ではないか。それとも本当に撃つつもりだったのか。

●この話が実話かどうかは分からないが、冷静で判断が素早く、目的のためには荒っぽい手段も辞さないビスマルクの手腕を示す逸話として有名である。

●本やセミナーで「がんばらなくていいんだよ」とか、「がんばれ!というのは逆効果ですよ」などと日本中が病人であるかのように教える人がいるが、それは間違っている。
うちの子供までどこで聞いてきたのか「お父さん、がんばれ!と言うのは間違ってるらしいよ」と言っていたが誤解もはなはだしい。

「ばかやろう、お前はがんばるんだ!」と言ってやった。

●経営者は、がんばらねばならない。もっとがんばれ!あくまでがんばれ!とことんがんばれ!

それができる人が会社のリーダーをやるべきである。それは古今東西、変わらぬ常識なのだ。

ただし、がんばり方とがんばる対象だけは慎重にセレクトすべきである。

●かつて、日本の岩倉使節団がプロイセン(今のドイツ)を訪問した際、伊藤博文・大久保利通らと会見し、彼らに絶大な影響を与えたのがビスマルクとモルトケである。明治の元勲にも影響を与えた真のリーダーの骨太さとがんばりから学ぶべきことは多いはずだ。