名言 「京都の広隆寺にある弥勒菩薩に見入っていると気持ちが和らいでいく。私にはそのわけがわからなかったが、ドイツの哲学者カール・ヤスパースが教えてくれた。戦前、日本にやってきた彼は弥勒菩薩を見て「この菩薩の姿こそ人間が達し得る最高の姿である」と。「しかし、こんなにいい姿、いい顔になれるのは過ちを犯した人、罪ある人でなければこうはなれない」と。この言葉に私は不意をつかれた。アメリカで名裁判官といわれる人たちの中には前科者が多いという。自らが罪を犯したがゆえに、過ちを犯した人の気持ちに入っていけるのであろう」(行徳哲男『感奮語録』より) shumpei 2000年8月1日