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セレクトセールにて

●牧場で撮影していたら後ろの方で男女の会話が聞こえてきた。

男「いいお尻してますね」
女「いいでしょ。ももの張りもすてきでしょ」
男「ええ、とってもいいツヤしてます。吸い付くような肌ですよね」
女「ありがとうございます」

こんな会話が堂々とできるのはここが牧場だから。一昨日、苫小牧にある「ノーザンファーム」で行われた競走馬の競り市を見学した。

●セリが始まる直前まで、広い庭に何百頭もの馬が一同に集まり、すぐ近くでみることができる。厩務員が手綱を手にしているので、安心して近寄れる。そこでさきほどの「いいお尻」会話が聞こえてきたのだった。

●1歳馬と当歳馬がセリにかけられる「セレクトセール」は、世界屈指のスケールと世界最高額の取引が行われることから「怪物セール」などとも呼ばれている。
→ http://www.daily.co.jp/horse/2010/07/13/0003196666.shtml

2006年には、「トゥザヴィクトリーの2006」(父・キングカメハメハ、母・トゥザヴィクトリー)が当歳馬としては世界最高額の6億円で落札された。

●一般の競馬ファンによる見学はできないが、馬を購入するつもりであれば関係者の同伴で入場できる。ただし、馬を競り落とすことができたとしても、馬主登録をしなければレースで使うことはできない。

●今回は、ハラマキ・ファームクリニックの社長であり、獣医として開業医もされている服巻滋之さんにお願いして見学させていただいた。

場内にはよく見るTV局のアナウンサーや、メジャーでも活躍した有名な元プロ野球選手がいる。外国人もいるし、叶姉妹のようなセレブ風の女性もいた。

そんな中、競走馬の競り市が始まった。

「ジャッキーテースト産駒、父・ディープインパクト めす。父は年度代表馬二回、生涯獲得賞金○億円。母は・・・、それでは威勢良くお声がけください。最初は2,400万円からお願いします。はい、2,400万」

●購入者が手をあげると場内に配置されたスタッフが「はい」と大きな声を出す。その声があちこちから上がると値が100万単位でグングンせり上がっていく。価格が5,000万円を超えると200万単位で上がり、一億を突破すると500万単位になることもある。

●昨年のダービー馬の全弟(父母がまったく同じで、同程度の活躍が期待できる)が11,200万円で落札されたときは、場内がアツくなった。
購入者が確定したときは、場内から思わず拍手がわき起こった。

●プレスルームも充実していて業界紙誌の記者やカメラマンもたくさん来ていた。場内はWIFI環境もあるので、私は購入者席に座りながらメルマガを書いた。

●結局この日、一番安かった馬は600万円で落札された。

当歳馬の場合、10日以内に半金を、残りを来年3月までに支払うことになる。養育費や管理料は毎月15万円程度。あとは、その馬が幾ら稼いでくれるかということだが、「ガンバレ☆シャチョウ」という馬が中央競馬会の重賞レースに勝つことを私のWish Listに書き加えた。

★セレクトセール
→ http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BB%E3%83%AC%E3%82%AF%E3%83%88%E3%82%BB%E3%83%BC%E3%83%AB

●セレクトセールは毎年一回、この時期に行われる。
どうしても見学したい方、あるいは、競走馬を購入してみたい方や馬主登録したい方は服巻さんにお願いしてみよう。競馬界全体が発展することなのであれば少しも労を惜しまない方である。

★ハラマキ・ファームクリニック
→ http://www.haramakifarmclinic.com/consulting/consulting.html