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S社長の感想

●昨日号の「こまどり姉妹」について何通かメールを頂戴したが、岐阜のS社長のものがちょっと気になった。

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すいませんっ。こまどり姉妹にはイマイチ興味湧きませんが、ミック・ジャガーはカッコイイですね。。10数年前、東京ドームに行きましたね・・。
映画でいえば、「E.YAZAWA ROCK」ですね・・。
これほど自分(私自身)が熱くなれる人(矢沢栄吉)を僕はまだ知りません。。
子供が小さいので一緒に行けませんっ。妻と時間をやりくりして見に行くつもりしています。
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●今から私はS社長を批判するわけだが、まずは氏の名誉のために申し上げておくことがある。
それは彼が、「一年間毎日感想メールを武沢さんに送る」と今年の正月に宣言し、11カ月間それを実行されてきたこと。有言実行する根性は見上げたものである。

●さて今回、S社長の感想のどこがいけないか。
「感想なんだから自由でしょ」と見逃してしまってはいけない。自由な感想文のなかに本人の姿勢が見える。それが気になった場合は忠告するのが友人だ。

●S社長は、自ら進んで学ぶ機会を放棄してしまっている。

せっかく私がメルマガで、「こまどり姉妹」の映画を観て感じた思いを文章にした。それをお読みになった賢明な読者なら、次のいずれかになるだろう。

1.すぐに「こまどり姉妹」の映画を観に行く
2.すぐには観に行かないまでも、機会があれば後日、DVDなどで観ようとする。
3.映画は観ないが「こまどり姉妹って日本のローリングストーンズみたいなんだ、ふ~ん。」と記憶のどこかにとどめておく。

●だがS社長は、上記のどれでもなかった。

「こまどり姉妹にはイマイチ興味湧きませんが、ミック・ジャガーは・・・」とあっさり「こまどり姉妹」を否定し、自分の好みを語り始めた。

●どの歌手が好きか、という話題をしたくて昨日のメルマガを書いたのではない。
マスコミでもネットでも騒がれていないのに、意外なところで頑張っている熱き熟年姉妹歌手がいる。それが今、多くの共感を呼んでいるのですよ、ということを情報としてお知らせしたかったわけだ。

●学習にあたってはこんな名言がある。

「仏道を学ぶということは、自己を学ぶということである。自己を学ぶということは、自己を忘れることである。自己を忘れるということは、すべてのものに悟らされることである」(道元禅師)

※道元禅師については、2006年に書いたこの記事を参照願いたい
→ http://www.e-comon.co.jp/magazine_show.php?magid=1447

●「自己を忘れる」とは、自分の考えや好みや知識などはいったん全て忘れるということである。
学習して成長する人は、まずは無条件で全てを受け容れ、その後で自分に咀嚼できるものなら咀嚼して飲みこんでしまうし、飲みこめないものであれば、はき出せばよい。

まずそうだから口に入れないとか、口に入れて違和感があるからすぐにはき出そうとしてはならない。

●それが正しい学習態度であり、悟りへ到る姿勢だと思うのだ。何才になっても、立場に関係なくすべてのものに悟らされる人間でありたいと思う。