未分類

マニフェストとサマリー(要約)

●選挙近しと、いうことで俄然政治の話題がマスコミを賑わしている。
あいかわらず自民党はマスコミ操縦がたくみで、それにひき替え民主党が子ども扱いされている感がある。

●選挙といえば、

「今の夫婦制度を変えて一夫多妻制にします」、「銭湯の男風呂と女風呂の壁をなくします」、「お笑いが不景気を吹き飛ばす」・・・。

かつて、そんなユニークな公約を掲げて立候補したお笑いタレントが落選した。評論家などは彼の公約はもちろん、立候補そのものも「ふざけている」などと批判したが、ふざけることも含めて国民に与えられた権利である。
しかも、そのお笑いタレントの公約に賛同して一票を投じた有権者が9,459人もいた事実は認めなければならないだろう。

ちなみに、その2001年参院選(比例区)で、新人ながらトップ当選を果たしたのが舛添要一氏(現・厚生労働大臣、1,588,862票)である。

●公約やマニフェストという言葉を聞くと私も敏感になる方だが、今朝、ある政党の街宣カーを見かけた。
女性を党首にあおぐその政党は、マニフェストの内容をシンプルにくり返し、くり返し語っていた。
・・・
私たち○○党は、

「経済成長率3%を実現し、日経平均株価を二万円にします」、「北朝鮮や中国の軍事的脅威に屈しない毅然たる国家を作ります」、「憲法9条を改正し、国民の生命・安全・財産を守ります」。
・・・

●聞き慣れない政党名ではあったが、ずいぶん骨太でまともなマニフェストである。
「高速代をただにします」という類のマニフェストよりもよほど真っ当な気がするのだが、このマニフェスト実現の根拠や具体性がどの程度あるのかを聞いてみたい。
とはいえ、まずは有権者にとって、その政党の基本的な考えを知らせる上では充分なメッセージだったと思う。

●同じことが経営のマニフェスト、つまり「経営計画書」にも言えるはずだ。シンプルで分かりやすいメッセージがくり返されている必要があると思う。

計画の内容が細部にわたり、ページ数もぶ厚くなるにしたがって焦点はぼけやすくなるもの。
焦点ぼけした計画だと、せっかく二時間もかけて発表会をやったのに、翌日にはきれいさっぱり内容が忘れられてしまうので注意が必要だ。

●だから経営計画書には、サマリー(要約書)が一枚必要である。

経営計画書がどれだけぶ厚くても薄くても関係なく、最初か最後のページに要約書を付けよう。
しかもその要約は、社員の関心に直結したものであるべきだ。
何ならそのページだけは大きく拡大コピーしてオフィスにデカデカと貼りだしておこうではないか。

●たとえばこんな感じの要約書はいかがだろう。

★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

株式会社○○  第20期経営計画書(要約)

◆私たちは今後3年間で売上げを2倍に、粗利益を3倍にします!

・今期売上高目標__億__万円  ・今期粗利益__億__万円

◆今期スタートした△△事業の平均月商を 今期末までに__万円にします。

◆私たちは今後3年で社員人件費総額を2倍にします。

※人員を2倍にしたら給料が上がらなくなるので人員は1.5倍程度に押さえます。
つまり、既存社員は給料1.33倍(年収にして約100万円)にアップします。

◆3年で年間休日数を12日増やし、103日とします!

※年間勤務時間は、現状の2390時間から2100時間に短縮します。
つまり、私たちは給料も休みも増やし、働く時間を短くすることに挑戦します。
そのために、仕事の密度(生産性)を高め、速度と精度を高める必要があります。

明るく楽しくこの目標を実現するために私たちは何をすべきか!?
今期の「経営計画書」に作戦が詳しく書いてありますので、皆さんの叡智を集めて、この目標を必ず達成させましょう。

「経営計画推進委員会」より

★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

●この概要書をもっとカラフルでキャッチーなものに仕上げよう。

インパクトあるスローガンやイラストをつけるなどして気運を高めていくのだ。