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ある夕食会

●「今日の視察の締めは、おいしい和食を食べましょう」とNさん率いる一行。そこは地元で大人気の居酒屋さん。

席につくと、お店のオーナー社長のAさんが表れた。私のメルマガを創刊時から読んでくれているらしい。大変光栄なことだ。
こんなお店がまずい料理を出すわけがないと、一人合点しながら10人位が入れる個室へ通された。

●「武沢さん、せっかくお目にかかれたのでよろしければ私も合流させてください。できれば何なりと率直なご指摘をお願いします」とA社長。

●もちろん私は歓迎。
やがて私の真正面に座ったA社長。その横には飲食コンサルタントのB氏も同席された。このお二人は旧知の仲らしい。

やがて運ばれる料理の品々。だし巻き玉子、刺身の盛り合わせ、さざえの壺焼き、ハモ、鍋・・・、まるで私の好物をリサーチしてくれていたかのように食欲をそそる逸品が並んだ。どれも文句なしに美味い。
素材もいいし、味付けも最高だ。

●A社長の確かさに感動した私は、いつものクセで質問を連発しはじめた。まだお若いA社長が一代でこんな素晴らしい和食店を10店舗近くも開設してこられたという。それだけで充分に賞賛に値する。おまけにこのお味なのだから、すっかり感動してしまった私。あっと言う間の三時間を楽しく過ごすことができた。

●「いやぁ、皆さん、本当に楽しかったしおいしかった。是非またこのお店に来たい」と謝辞を述べ最終列車で帰路についた。

さっそく翌日、A社長とコンサルのBさんからメールが届いていた。
だが、どうもこのお二人には無邪気に納得して飲んでいた私が不満だったようだ。
もっと辛口な話が聞きたかったようで、自分たちばかりが話してしまったことを後悔しておられるご様子。

●経営コンサルタントのB氏にいたっては、「私のポリシーは、クライアントに本音の毒舌を吐けるコンサルタントです」とのメールを送ってこられた。明らかに私の態度が不服だったようだ。

●「そうなのかなあ?」と私は思う。
欠点が見つからなかったし、毒のあることを言う必要も感じなかった。
毒舌を吐きたいというBさんのビジネススタイルは否定しないが、少なくとも私は、いつでもどこでも本音の通りに過ごしている。

●たまには初対面の相手を叱責したり、苦言を申し上げることがあるが、それはそう思ったときにそうするだけで、前もって毒舌を言おうとか、賞賛しようなどと決めているわけではないのだ。

あくまで自然にふるまう、それだけのことである。