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遊ばん社長は・・・

●五日間に及んだ熊本旅行を終え、昨夜のフライトで名古屋に到着した。
午後8時、名鉄電車で名古屋駅に着くと香港和僑会のFさんと、その知人経営者のNさんが私を待っていた。

「あれ!武沢社長、なんだかひどくお疲れの様子ですね」とFさん。

私は彼の眼力の無さをたしなめながらこう言った。
「お疲れなんかじゃない。温泉三昧でリラックスして脱力しているのだ。脱力とお疲れを見誤るとは、君も人をみる目がないね」

●思いっきり脱力してきたこの五日間、ひとりでタクシーをチャーターし、黒川温泉と阿蘇・高千穂を旅した

今朝メールチェックをすると、東京のY社長から
「こんな時期によくぞまぁ温泉など」と、皮肉とも賞賛とも思えるメールが届いていた。

●「こんな時期に」とは、どんな時期だろう。

紅葉真っ盛り、一年で最も観光にふさわしいシーズンに旅行できるなんてなんと素敵なことか、という意味の「こんな時期」か。

あるいはその反対に、

世界中が混乱していて先行き不穏な今、社長が会社をほっぽり出して温泉三昧とはなんたる怠慢、という意味か。

●もし前者の賞賛ならば、私は素直にこう返答する。

・・・ありがとうございます。おかげさまで一年前からの計画を予定通り実行させていただきました。一度訪れてみたかった黒川温泉は、予想以上に素晴らしく、阿蘇から九重(大分)に向けての高原が真っ赤に染まる景色は、息をのむほど美しかったです。
観光と同時に「吉方取り」もできたので、また年末年始に向けてアグレッシブに仕事するバッテリーチャージができました。
・・・

●もし後者の皮肉ならば、私はこう回答する。

・・・仕事も遊びも家庭も勉強も健康維持も、私からみれば皆等しく情熱を傾ける対象です。ですから温泉に浸かってのんびりするのも全力でのんびりする。ジムで汗を流すときも冗談すら言わずに全力で汗を流すし、映画を観るのも本を読むのも景色を見るのも全力です。
阿蘇の噴火口に到着して、周囲の観光客はみな大さわぎしているが、私はタクシーの後部座席に座って膝の上にパソコンを開き、もくもくとメルマガを書く。
温泉に浸かったあと部屋にもどり、夕食までの45分間で号外原稿の記事を一本書く。場所が違うだけのことで私が毎日やることは一緒です。
・・・

●来年の計画がほぼ8割完成した。

私の年間スケジュールは総量管理の中にある。
一年で何日仕事するか、何日休むか、何日名古屋にいるか、何日東京か、何日講演か、温泉の回数と日数、断食の回数と日数、海外旅行の回数と日数、完全ノーアポデーの日数、などなど自分にとってベストな状態を模索しながら総日数を決め、日程をプロットしていく。

●当然、来年も旅行がたくさんある。
温泉もあれば外国旅行もグルメ旅行もある。人気のスポット(温泉旅館やフライトなど)は早めに予約しておく。
そうすれば、自分自身が遊びから逃げられなくなる。遊びも真剣にやらないと、仕事ばかりして遊ばなくなるかもしれない。
そうなれば、燃えつきる。

●社長はもっと旅をしよう、と提案したい。

そして、社員にも旅をさせよう。それが可能な目標管理システムを作ってあげればよい。

何でもかんでもペイナウ(Pay Now)では良くない。社員への利益還元を給料ばかりにしていると、社員に旅をしてもらう原資がなくなる。

休暇もあげよう、旅費も出そう、ただしその原資は社員が稼いでくれた粗利益の中から一定割合で使えるようにしてあげるようにする。
そうすれば社員も旅ができる。

●「遊ばん芸人は華が無(の)うなる」と藤山寛美に向かって母が忠告した。寛美はその忠告を全力で守った。

寛美の母の言葉を拝借して私は、「遊ばん社長は心が枯れる」と申し上げたい。