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おばあちゃん雇用

数年前、うちの母親は70歳になったのを機に近所のスーパーを解雇された。名物おばちゃんとしてお客からも愛され、社員からも一目おかれていた母だが、人事制度上最高の延長年令に達したから解雇になったという。
息子ながらスーパーに対して、「もったいないなぁ。人事制度を何とかすべきじゃないの」と思っていた。

案の定、日本には進んだお店や会社がたくさんある。

山口県防府市にある「ひかり食堂」の従業員は高齢者ばかり。スタッフの平均年令は70歳以上で、定年は100歳なのでまだ30年近くは今のスタッフでやってゆけるという。

元気なおばあちゃんの活躍の場はファーストフード店にまで広がってきておりマクドナルドやモス、ロッテリアで活躍する高齢者が増えているというのだ。

実の母親以上の年令なので、一緒に働く若者スタッフも最初は戸惑ったに違いない。だが、テキパキと元気よく働き続けるおばあちゃんの姿をみて、「あ~あ、疲れた」などと口に出して言えない。

チェーン店本部としても高齢者に生き甲斐と健康を提供することになる他、一緒に働く若者に対する教育効果を期待している。
毎日家庭の台所で料理を作ってきたおばあちゃんの手際のよさは、チェーン店のキッチンでも活かされるのだ。マニュアルにも書かれていないような手際のよさと知恵によって仕事をしてくれる。

しかも若者たちに提示する時間給よりも安く集まってくれやすいという経済的メリットもある。

そういえば、私がよくいくラーメン店にも70歳くらいとおぼしき名物おばちゃんがいる。

あなたの会社やお店でこうした高齢者雇用を検討してみる余地はないだろうか。