名言

「もし仏法に志あらば、山川紅海を渡っても来て学ぶべし。その志なからん人に、往き向かってすすむとも、聞き入れん事不定也」(道元禅師:「正法眼蔵随聞記」より)

この言葉の意味は、

もし本当に仏法を学びたいのであれば、山川紅海を渡ってでも来て学びなさい。その志がない人に、こちらから出向いて教えたとしても、聞き入れることはないでしょう

という意味です。道元の名声を聞き及んだ鎌倉幕府から、説法を聞きたいと申し出があった時の言葉だそうです。
権力に近づくことで、仏法の原理が変質してしまうことを忌み嫌った道元らしい気位がうかがえます。