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人口減少ドリーム

今年2月、「両国予備校」が閉鎖された。

医歯薬系の大学受験予備校として関東でバツグンの知名度を誇った同校の閉鎖は、少子化の影響が表れ始めたものとして報道された。
その後、「両国プラチナ予備校」がスタートしているが、新聞でこの報に接したとき、ちょっとした驚きがあった。

1990年には30万人いた浪人生が今や10万人前後にまで減っている。18才人口だけをみても90年代前半には200万人いたのに、今では130万人。

ついに人口減少社会がはじまった。
このままでは、会社もお店も多すぎる!すわ、大倒産時の到来。いや、少子高齢化による経済縮小と大増税か、はたまた国家財政の破綻・・
という恐るべき悪夢の始まり。というような悲観的なシナリオで未来をとらえていないだろうか?

何百年に一度しかない社会変化がはじまった。人口減少社会を迎えるという事実はかわらないとしても、それは本当に悲観すべき材料なのだろうか?
むしろ、それをチャンスととらえる発想が経営者には大切なのではなかろうか。

人口減少を逆手にとって成功する戦略をうちたてよう。つまり、今までの常識ややり方とはまったく違った製品やサービスを市場に投入していくのだ。

子供が減る、だがそのかわりに増えるのがペットとロボットだ。
子供が減る、だが一人の子供に6つのポケット(両親+その両親)があるから、子供関連市場は伸びる。
子供が減る、だがそれに反比例するように、子供に投資する親の熱意や予算はふくらむ。

先日お会いしたある女性経営者は、二人の子供の家庭教師代だけで毎月10万円以上支払っているとのことだった。会社経営をしながら子供の勉強をみてあげるのに限界があるからという理由だった。そういえば、我が家だってそれに近い。

閉鎖した「両国予備校」と同じ業界ながら、毎年20校近い直営店を新設し、急成長している会社だってある。
東進ハイスクールの株式会社ナガセだ。

株式会社ナガセ http://www.toshin.com/nagase/company/summary.html 

他の大手が学校法人なのに対し、ナガセは株式会社という形態をとる。
授業を映像ソフト化し、1万コマにも達する講座を21レベルにわけてコンテンツ化するなど、徹底した個別指導とカリキュラムが評判をよんでいる。

もう一度申し上げる。

日本の総人口が今年上半期に31,034人減少した。
その事実から、「人口減少社会」→「少子高齢化」→「経済縮小」→「目標の縮小」→「テンションの低下」

という単純なマイナス発想スパイラルに陥らないようにしよう。

人口減少は悪夢なんかじゃない。新・ジャパニーズドリーム、人口減少ドリームが今から始まるのだ。

<明日につづく>