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念ずることの磁力

最近、「念ずる」ということがどういうことなのかと考えさせられる機会があった。たしかに、「念ずれば花開く」という言葉は、いろんな人がいろんな場面で使っているが、「念ずる」とは、思い続けるということの他に、もっと能動的な働きかけが必要なのではないかと思うのだ。
そこで今日は、加賀屋感動ストアーマネージメントの加賀屋克美(敬称略)の物語をご紹介しよう。

東京ディズニーランドが開園したその年に初めてランドを訪れたのが小学校6年生のとき。子供ながらに「僕を子供扱いせず、ひとりのお客さんとして接してくれる」ことに感動。以来、ディズニーのことなら何でも知りたい、見たい、欲しいというディズニーフリーク 一直線の人生が始まる。

「ディズニーランドで働きたい」と思うようになるまでに時間はかからなかった。
学生アルバイトもディズニーランドに就職するための職業を選んだ。
それはマクドナルドだった。女性の深夜労働が禁止されていたので、午後10時以降になると加賀屋はカウンターで接客ができた。それが無上の喜びだった。「0円のスマイル」を毎日実践した。

念ずれば花ひらく。

加賀屋はディズニーランドに入社する。悲願達成ではあったが、その後も加賀屋は念ずるのをやめない。アメリカフロリダにあるディズニーワールドで働くために中学校の教科書を使って自宅で英語特訓。
ついに1年後、渡米勤務を実現した。(今では、加賀屋はイギリス人も賞賛する美しい英語を操るまでになった。私はその場面を目撃している)

スプラッシュマウンテンが出来るとき、加賀屋はその乗務員になろうと決意。日々の工事現場に通って、作業員たちと仲良くなり情報収集にはげむ。
また「ビッグサンダーマウンテン」に乗ると、一瞬だが工事現場の模様がのぞける。それをカメラで撮影するなどして、ついに自宅に完成予想の模型を紙で作り上げた。その実物をみた親友の香取は、絶句するとともに、念じている男の凄みを感じたという。

念ずれば花開く。

加賀屋の感動追求はまだ始まったばかりだ。ディズニーを退職し、今年ついに自分の城をもった。それが加賀屋感動ストアマネージメントだ。自らの体験を通して、感動作りを求める企業や店舗を支援するサービスを始めた。感動の和を全国、全世界に広げていきたいという加賀屋の思いが形になったのだ。

加賀屋感動ストアマネージメント
http://www.good-businesspolicy.com/ 

「念じたけれど思い通りにならなかった」ということもあるだろう。だからといって、念じることの力を軽視できるものではない。少なくとも、念ずることなく偉大なことが達成できることはないはずだ。

念ずれば花開く。

古典落語だってそうだ。同じ内容の物語を同じように話していながら、新人落語家がどれだけ上手に話しても場内は沸かない。だが、真打ちがそれを語ると演芸場は沸騰する。これも一種の念ずることの功徳だろう。

念ずれば花開く。

お経、祈り、お百度参り、写経など、信仰や信心において反復を要求されないものはない。
繰り返しくり返し、思いのたけを募らせていくことが信じる力に変わる。単なる思いつきだったアイデアも、徹底的に繰り返されることによって、エネルギーをもつようになる。

「思想を維持する精神は狂気でなければならない」と吉田松陰が語ったように、他人には狂気変人のように写ることを恐れてはならない。それが、やがてあなたの磁力となるからだ。