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社長の内的生活

朝早く起きて内的生活を持とう。早起きしても、テレビを見たり読書したりしていては何にもならない。大切なことは、自らの内にむかって聞き耳をたてること、つまり内的生活時間をわずかでも良いから確保することと、その結果表にあらわれた考えやアイデアを書き留めていくことだ。

「ほとんどの人は時間をとって考えようとしない。私が国際的な名声を手にしたのは、週に二回考えたからだ」
 (アイルランドの劇作家:ジョージ・バーナード・ショー)
 
「内的な生活をもたない人は、環境の奴隷である」
  (スイスの作家:アミエル)

昨夜は台風の影響で空や陸のダイヤが乱れるなか、早めに大阪に移動。夕方からの大阪産業創造館主催セミナー「がんばれ社長!勝ち抜くための絶対条件」で講演した。

あいにくの天候にもかかわらず中小企業経営者を中心にほぼ満席の200名強の方々が集まり、熱心に耳を傾けていただいた。主催者の方や、お集まりいただいた皆さんに御礼申し上げたい。


講演の前半では「顧客創造計画書」の作り方をお話しした。また、後半では、軸のぶれない指針ある経営をやるための方法論もお話しした。

それには、経営者自身がやる気にならなければならない。まずは内的時間を確保し、ご自分の頭の中にある諸々のことを書き出し、整理し、シンプルに強みに特化・集中していく必要がある。
その手順は、

1.選択肢の書き出しと優先順位づけ
2.強みを自覚し、それに集中する
3.時系列ガントチャートの作成
4.重点スローガンの作成

だというお話しをした。

それに関連して、先週後半の廣島非凡会で選択肢の書き出しコンテストを行った。

頭にある夢や目標、問題や課題、不安や不満など何でも良いので一件ずつ箇条書きにしていく。まずは、5分間で何項目書けるかに挑戦してほしい。一番たくさん書けた方には私の本を一冊プレゼントする。

というゲームを参加者数十人で行ったのだ。

書き出す項目は公私にわたってOK。何でもよいから思ったことを書き出す。ただし、可能な限り積極的に明るく、具体的に書いてほしいとお願いした。

「資金繰りが苦しい」と書ていては気分も暗くなる。だから、「毎月の現金収支をプラスにする」と書けば気分も明るくなる。
「社内が沈滞したムードなので直したい」ではなく「活気に満ちた明るい社風を作る」と書く。

・毎月の売上高を1,000万円にしたい
・キャッシュフローを毎月プラスにしたい
・優秀な人材を採用して組織的な経営をしたい
・早起きしたい
・毎月5冊以上、読書したい
・やせたい(体重70キロ、体脂肪25%の達成)
・休肝日を毎週2回以上つくりたい
・本を書きたい
・社員勉強会を定期開催したい
・朝礼または終礼をやりたい
・・・etc.
 等々、なんでも構わない。

わずか5分間で何項目書けるかに挑戦していただいた結果、チャンピオンに輝いたOさんは、何と52項目も書き出したのだ。

5分間、つまり300秒で52項目を書こうとしたら5.8秒につき一項目書いた計算になる。つまりほとんど手が動きっぱなしだったということだ。
あなたもやってみていただきたい。5分で52項目は間違いなく全国トップレベルの水準だ。
ちなみに私も今朝、あらためてやってみたら5分で48項目だった。

二次会場でOさんに秘訣を聞いた。すると驚くべきことにこんな答えが返ってきた。

・・・
今年の春の廣島非凡会でも武沢さんは、毎朝5分間、アイデアの書き出し作業を一人でやるように言われてました。だからあれ以来、私は毎朝5分間まっ白い紙にアイデアの書き出しを行うようにしたのです。
やってみてわかったことは、最初のうちは考えてばかりいて手が動かなかったものが、やがて一週間二週間と続けるうちに、すらすらと書けるようになるということ。やがて5分間、ほぼノンストップで頭の中のアイデアを書き出し続けられるようになったのです。
・・・

なるほど、Oさんは毎日ゼロベースから書き出す訓練をしていたのだ。それも有力な方法だ。
もうひとつ大切なことは、書きためること、つまり絶対数を書き出すことだ。当面は千項目を書くようにお願いしている。昨日まで書いたものを土台にして、更に今日は別のことを書き加えていくのだ。

今日はここまで。

あなたも過去に書いたアイデアリストがあれば、それを引っ張り出して、まず今日中に二~三百項目書き出してほしい。
やがては「千項目リスト完成」という荒行をすることで生まれる達成感と精神的ゆとりを存分に味わってほしい。

<つづく>