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理念もユニークにゆこう

1998年4月、苦境にあった伊藤忠の社長に就任した丹羽宇一郎氏は、約4000億円の不良債権を処理し、関係会社を350社以上を清算するなど、の一方で、新分野では攻めの経営を推進し、同社を過去最高の業績にV字回復させた。
その丹羽氏が自著『人は仕事で磨かれる』のなかで「10年後、女性と外国人が役員の半数になる」と書いている。これは、氏の未来予測というよりは伊藤忠をそんな会社にする、もしくは、そんな会社でなければならないという期待と願いが込められたものだろう。

『人は仕事で磨かれる』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4163667601/ 

「役員の半分が女性と外国人になる」

この例のように、会社の未来について独自の見通しをもつことが必要だろう。

独自の見通しといえば、私は経営理念も独自のものを作るべきだと思っている。
福岡の博多非凡会で講演後にこんな質問を受けた。「経営理念の大切さは充分理解できましたが、理念の作り方のコツがあれば教えてください」。

まず、理念とは何かだが、明鏡国語辞典によれば「物事がどうあるべきかについての根本的な考え方」とある。
つまり、我社はどうあるべきかについて要約して表現したものが理念なのだ。では、理念作りのためのポイントを整理してみよう。

まず次の6つの問いかけを自らに発しよう。そしてその答えを紙に書くのだ。その答えそのものがあなたらしいユニークなものであってほしい。

1.私が会社を運営するにあたって心がける基本的信条や価値観

2.我社が提供する製品やサービスは誰にどのように役立つのか

3.お客様からどのように評価される会社になりたいか

4.社員にはどうあってほしいか、社員に何を提供したいか

5.世間からどのように評価される会社になりたいか

6.その他、当社ならではの挑戦・冒険は何か

これらの問いに対して作文形式でもキーワードの箇条書き形式でも良いのであなたの思いを書いてゆこう。この過程で社員や関係者を巻き込んでもよい。この作業は一日で完了することもあれば、この部分だけで何週間もの時間をかけたって構わない。

次に最終作業。上記1~6の回答を見ながら、あなたにとって特に大切な部分を蛍光ペンで塗る。塗ったところだけを抽出して簡潔な文章にする。それが経営理念だ。

経営理念の好例と思われるものを幾つかご紹介したい。

1.ソフトバンクインベストメント

 「金融イノベーター」
   従来の金融業のあり方に変革を与え、インターネットの持つ爆発的な価格破壊力を利用し、より顧客の便益を高める金融サービスを創造する
 
2.株式会社ダン

  靴下は自ら選ぶことのない過酷な生涯を送る。この小さな命に温かい愛情と、細やかな配慮をするのは、職業人として当然の心構えである

3.ワタミフードサービス

  グループ共通の思い
  「地球上で一番たくさんのありがとうを集めるグループになろう」

4.株式会社リバイブ(環境関連企業)

  地域から地球へ、地球クリーニング

5.堀場製作所  

  社是「おもしろおかしく」

6.近畿コカコーラボトリング

   「さわやか創造企業」
  近畿コカコーラグループは、人々にうるおいと豊かさにつながる機会を創造します。
  人々の期待感や先進感にこたえます。
  人々の健康な生活に貢献します。

これらの例をなぜ取り上げたか。

経営者の思いが凝縮された表現方法でわかりやすく、かつ力強く語られているからだ。理念も個性的であるべきだと思うのだ。