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働きやすいとは

友人に、「もし、東京以外の街で仕事をするとしたらどこにする?」と尋ねた。すると、サンフランシスコ、次に上海、次に・・・、という答えが返ってきた。彼の仕事柄、これらの街が仕事しやすく、遊びも含めた生活も楽しいものになるのだという。
たしかに、職業によっては、特定の場所が仕事しやすいだけでなく、そこにいるだけで頭脳も精神も活性化してしまうという場所があるものだ。

余談ながら私の場合、最も落ち着けるのは名古屋だが上海、香港、ニューヨーク、ラスベガスが上位に来る。青島も良かったし、ヨーロッパも気になるので6月には、その友人とイタリアに行く約束をしている。どこに住みたいか、どこで仕事をしたいかを探し求めて転々としている時間は楽しいものだ。

さて、働きやすいということは生活しやすいということと密接な関係があるようだ。米国のシリコンバレーのベンチャー企業では、人材こそが最高の経営資源であり、人材確保と定着が重要な経営課題にあげられる。一部の有名企業では、人もうらやむような環境が社員のために用意されている。

「我社は、社員が働きやすい環境をつくります」という方針を掲げる企業では、それを具体化する実行計画を作ろうではないか。

働きやすい=給料と休日の充実だけなのではない。

まずは、ハード面とソフト面から「働きやすい環境」というものを定義していこう。そのためには、今いる社員にフリーアンケートをとれば良い。「将来こんな会社になったらいいなアンケート」というもので、自由に希望を書かせるのだ。えっ!と驚くような奇抜な答えが含まれているだろう。

・24時間使えるジムを作ってほしい
・会社でランドリーサービスの受付をつくってほしい
・シャワールームか風呂を作り、ロッカーも自分専用がほしい
・(酒を適量)飲みながら仕事したい
・本代はすべて会社経費でまかなってほしい
・社員食堂のメニュー充実と費用の無料化
・社内のドリンクやフルーツの無料化
・大学か大学院または専門学校やビジネススクールへ通わせてほしい
・勤続表彰は、3年単位で好きな国へ一人で行かせてほしい
・勤務時間内で自由研究の時間をとらせてほしい
・自分の配属先は自分で決めさせてほしい
・自分の上司(部下)は自分で決めたい

これらは、どこかの会社で行われている実例ばかりだ。

この他、冒頭の【今日の言葉】で紹介したGEのように社員の失敗を表彰する制度など、挑戦や冒険を支援することも有効だろう。

かつて日本企業では社員に賃金を支払い、休暇を与え、労働時間を短縮し、福利厚生を充実させるという方向で酬いてきた。
だが、これからは楽しく充実した仕事環境・生活環境を実現するために今までとは別の視点で社員の期待に応えていくべきだろう。優秀な人材を確保し、快適に働いてもらうための投資は、充分な見返りがあるはずだ。