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続・中国ビジネス検討表

昨日号で「選択肢マトリックス」のご説明をした。横軸に現事業と新事業、縦軸に円を稼ぐ、元を稼ぐというシンプルな表ながら、頭の整理にはじゅうぶん役に立つはずだ。次は、もう一歩つっこんで、それぞれの事業の可能性を検討する段階になる。それには、「選択肢マトリックス」に書き出された項目を「偉大ゾーンチェックリスト」で検討するのだ。

偉大ゾーンとは、好き・得意・収益の三つの円が重なる部分を本業にしたとき、人ははじめて、なるべき最高の自分になることができるという意味でこの名前を付けた。

まずは、エクセルを使って各項目を箇条書きに転記しよう。それぞれについて、次の三つの基準で評価するのだ。

1.情熱(その仕事が大好き)
2.得意(その仕事で一番をとれそうだ)
3.収益(その仕事は利益が期待できる)

例として昨日ご紹介した「がんばれ社長!」の場合、次のようになる。(3点満点)

情熱 得意 収益 合計
◆ <現事業で円を稼ぐ>
・日本人向けに中国セミナー開催     3 2  2  7
・  〃   中国訪問ツアー開催    2 1  1  4
・  〃   中国進出コンサル     3 1  1  5
・  〃   中国向けメルマガ広告   2 3  3  8
・  〃   中国での出版支援     2 2  1  5
・  〃   中国企業向けサイトの構築 1 1  1  3

◆ <現事業で元を稼ぐ>
・中国人経営者に経営セミナー開催    3 3  2  8
・  〃    メルマガ広告募集    3 3  2  8
・  〃    企業顧問請け負い    2 1  2  5
・  〃    日本進出コンサル    2 1  2  5
・  〃    日本向けサイトの構築  2 1  1  4

◆ <新事業で円を稼ぐ>
・中国で日本人向けに飲食店など始める  1 1  2  4
・   〃     観光事業を始める  1 1  2  4
・中国で日本人と共同事業を始める    2 1  1  4

◆ <新事業で元を稼ぐ>
・中国で現地対象に飲食店や小売店を始める2 1  1  4
・    〃      旅行業を始める 2 1  1  4
・    〃      出版業を始める 3 2  1  6

※昨日、この内容に対してご批判や質問のメールを頂戴しましたが、これはあくまで記入例ですから、私が本当に考えている内容とは異なります。

数字の付け方はある程度ラフであって構わないし、客観的なデータがなくても良い。この段階で大切なのは自分自身、我社自身を知ることであり、厳密さにこだわる必要はない。

中国がチャンスとは言っても、自分や自社にふさわしいチャンスでなければものにできる可能性が低い。だから、自分や自社を客観的に知る上で、この「偉大ゾーンチェックリスト」が役に立つのだ。

さて、私自身はこの表から何が判明しただろうか。それはごくシンプルな回答だった。

現事業で勝負しよう、ということだ。なぜならば、現業には8点や7点の項目が並ぶが、新事業は勘が働かないのも手伝って点が低い。現事業とは言っても、中国流にカスタマイズが必要なのだろうが、未知の土地柄ゆえ、事業は今のものが望ましいという結果が出たのだ。

あとは、これをもとに目標設定や行動計画作りをしていくことになる。あなたの結果が私と同じとは限らない。新天地でかねてからやりたかった事業を始める人もいるだろう。

興味のある方は、一度こうした作業をやってみてはいかがだろう。