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私が電子出版に挑戦する六つの理由(ワケ)


私が電子書籍出版に目ざめたのは今年からである。
パソコンで作っ
た文書がその場で電子書籍化され、世界中の人を対象に出版できるという魅力に引き込まれた。いままでも紙の本を何冊か商業出版してきているが、こちらが書きたいタイミングやテーマと出版社のそれとがドンピシャ一緒になることは稀であった。大抵はどちらかが妥協する。妥協の中から予期せぬ好結果が生まれることもあるが、そうでないことの方が多い。

その点、電子出版ならすべて自分の一存で決められる。いつ出すか、何をテーマにどのようなことを書くか、幾らでそれを売るか、販売キャンペーンはどうするか、すべて自由に決められる。

印税は紙の本の場合、6%から10%が相場だが電子書籍の場合は70%入る。ただし、メリットばかりではない。
電子出版の場合、プロの編集者による原稿のチェックや校正がない。入念にチェックしないと、言葉足らずになったり、重複して同じことを書いたりする。恥ずかしい誤字脱字が見つかると血の気が引く思いを味わうことになる。さらには表紙デザインやタイトル決めも重要な仕事だが、それも自分でやらねばならない。おまけに宣伝広告するのも自分一人でやるか、もしくは何もしないことになる。
新人作家の本がKindleストアに並べられただけでは、本人と関係者しかその本の存在に気づくことができないのである。

以上のような一般的な長短得失があるが、私にとって電子出版はこんな魅力がある。

1.小説を書きたかった
小説という異ジャンルの実績がまるでない私でもすぐにデビューできるのは電子出版しかなかった。懸賞小説への応募や出版社への原稿持ち込みもできるが時間がかかりそうだ。

2.好きな分量書ける
長編を書こうが短編を書こうが、超短編であろうが自由に設定できるので書き上げやすい。
小説をめざす人の多くは最後まで書き上げるところまで行かずに挫折することが多いという。私も去年までそうだった。

3.ロングテール
作品を発表しつづけることで過去の作品も活性化し、何年も前の作品といえども売上がゼロになることはない(はず)。
つまり、ひとつひとつの作品が年金になる可能性がある。これは物書きにとって夢の生活である。紙の本の場合、出版社の都合でいつか絶版になるわけだが、電子書籍では作者が望まない限り絶版はないからそうした夢ももてるわけだ。

4.版の更新
人間だから誤字脱字の可能性がある。またどうしても原稿を書き直す必要に迫られることもある。そんなとき電子出版であれば、Kindle サーバーにログインして新しい原稿をアップすれば数時間後にはそれが反映される。それ以前にダウンロードされた原稿は直しようがないが、この手軽さはうれしい。

5,価格設定の自由さ
99円から20,000円まで自由に値決めができる。一定期間は無料にすることもできる。作者の一存で決められるのがうれしい。

6.インディーズからメジャーになる
電子書籍作家は別名・インディーズ作家と言われるが、そこからメジャー作家になるケースがアメリカでは出ている。シリーズ作として数本の小説で100万部売った作家も複数出ている。また、日本では若い女性がファッション系の写真集を1,000円程度で電子出版し、かなり売っているという話も聞いた。

そんなことで、私は電子書籍の出版に力を入れようと思っている。

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