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入院雑感

■今から退院します。

ご心配をおかけしましたが、無事に退院できそうです。

今日から三日間は自宅安静ですが、来週からは平常に仕事ができるようになりました。この八日間にたくさんのメールやコメントを頂戴し、元気をいただきました。まことにありがとうございました。しばらくは通院して、9月にも根本の部分の手術をする予定です。入院なんてするものじゃありませんが、医者がくれた強制的な夏休みだと思い、リフレッシュできました。それにしても医者はものすごい権限をもっているものですね。なにしろ、「今すぐ入院しなさい、退院の日は私が決める。費用はあなたが払いなさい」と言えるビジネスなのですから。一般のビジネスなら、まずは提案書と見積書の提出が先なのに。

■患者がおもしろい

他の患者がおもしろい、などと言うと不謹慎ですが今回の病棟は歯科と眼科なので皆さん 1週間から 4週間で退院していかれます。したがってそれほど重い空気ではないのが幸いですが、それでも入院患者は気弱になったりワガママになったり極めて人間的。すこしご紹介します。

1.点滴より孫

医師や看護師の前ではか細い声で「眠れません」「食欲がないです」「あそこが痛い」「部屋が寒い」「便がでない」などと蚊の鳴くような声で訴える A さん(65)。ところがある日、孫が見舞いに来てくれたときにはベッドから上半身を起こして別人のように張りのある声で「おじいちゃんは全然大丈夫だから心配しないでねぇ!」点滴やカンフル剤より孫なんだと知りました。

2.”蟹江敬三” の開きなおり

矍鑠(かくしゃく)とした老紳士は 70代後半。やせ形の体型で、役者の蟹江敬三ばりの張りがある良い声です。その蟹江さんはこの病院のベテラン患者のようで、今回の入院は半年ぶり 5度目だそうです。ナースコールで看護師を呼び出し、「あいかわらずメシがまずいなぁ」とか「患者をもっと人間扱いしなさい」などと叱責するのです。それでもなぜか憎まれない性格のようです。その蟹江さんが手術のため、数時間前から食事と飲み物の禁止が言いわたされました。そのときは、「うん、わかっとるよ」と聞いていたのですが・・・。おそらく無意識なのでしょう、ベッドの上でポリポリとせんべいを食べているのです。他人事ながら「いいのかな?」と気になっていたのですが、そこへ看護師がやってきました。せんべいを見つけるなり、「あ、蟹江さん、何されてるのですか?飲食禁止だって私、言いましたよね。今から手術なんですよ。何枚食べたのですか?先生に報告しなきゃいけません」と詰問します。ふだんは威張っている蟹江さんもさすがにこの時はいたずらが見つかった子供のように小さくなっていましたが、こんな苦しまぎれの言い訳をしていました。

「食事は抜くように言われたが、菓子がいかんとは聞いてないゾ」

勝新太郎のコカインパンツ事件を思い出しました。