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闘争心

まさか、T社長が体重計を持参するとは・・・。

12月28日(土曜日)、名古屋のT社長とダイエットでにぎりゲームをして一年がすぎた。いよいよ今日が決着をつける日だ。最初は、おたがいの自主申告を信用しようとのことだったが、よもや体重計に乗って実測することになろうとは意外だ。なぜなら、つい2週間前には、T社長側から冗談とも敗北宣言とも思えるような、和解らしきものの申し入れがあったからだ。

経営会議の前に、二人がそれぞれ下着だけになり測量。結論を先に申し上げれば、

武沢・・9キロ減量に成功(目標との誤差2キロ)
T社長・・13キロ減量に成功(目標との誤差3キロ)

ゲームの基準が一年前に設定した目標体重にあるため、かろうじて私の勝利となったが、T社長の追い上げはすさまじかった。ラスト2週間で5キロ落としている。

世界タイトル戦を前に過酷な減量に挑むボクサーさながら、飲まず食わずでトレーニングを続けたそうだ。野菜だけの水炊きとキャベツサラダだけを朝晩食べる。肉類や穀類は一切たべない。昼は何も食べない。水分も極力控える。週末の昼間やあき時間ができれば、プールで数時間ほど歩きまわる。年末に相次いだ忘年会のお誘いは100%辞退する、という徹底ぶり。こんなの見たことない、というほど驚きの短期集中ダイエットだ。

最初はあきれておられた奥様も、後半は真剣に心配されたという。それも当然だろう。頬がげっそりとそげ落ち、痩せたというよりは、やつれた感じにほど近い。

「武沢さん、お金がかかっていたから無理して頑張ったんじゃないんだ。その必要があったから減量しようという目標をたてたわけだし、達成できると思ったから決めた目標体重だ。それに向かって全力を上げて闘うことは、ほかでもない、自分のためなんだ。そのためには、コツコツだけじゃダメで、一時的には思いっきりムリしてみることも大切だとわかったよ。」

なるほど。実際、あと一週間あれば逆転されていた可能性もある。

勝ち負けや損得を計算せず、やれる範囲の最大限をやることが闘争心を養う鍵なのだろう。冒頭の「今日の言葉」にもあるように、大切なのは闘争心の大きさだ。

闘争心は胃袋と違って大きいほど良い。また闘争心は胃袋と同じで大きくも小さくもなる。仕事以外の勝負とはいえ、私とのダイエット勝負はT社長自らへの勝負だったに違いない。
私もこの一年間でトレーニングジムに100回強通った。一回あたり150分のトレーニングを毎週2回継続したことになる。これは勝ち負けや損得のためではなく、「○○キロにするんだ」という自己目標のためだ。

企業家には闘争心が大切である。

資本主義を発展させるものは企業家によるイノベーション(改革)である。しかもそれは不断のイノベーションでなければならない。

新しい何かを創造するために既存の製品やサービス、あるいは社内外に存在する秩序やシステムを破壊することこそ企業家の使命だ。企業がそうしたダイナミズムをもつことにより、その従業者や顧客、社会全体が発展し、活力をもつことができる。

そうしたイノベーションパワーの原動力となるものが闘争心なのだ。企業家にいま問われるのは、会社のサイズや利益のサイズではなく、闘争心のサイズである。来年の抱負を考えるにあたり、あなたの闘争心がどの程度大きいかを問いかけよう。

2002年ごあいさつ

今年一年、「がんばれ社長!今日のポイント」をご愛読たまわり、まことにありがとうございました。作者として、この一年間継続してこられたのも、ひとえに読者の皆様の励ましや、ねぎらいのおかげだと思っています。個人的には、来年もいろんなことに挑んで参りますが、メールマガジン「がんばれ社長!今日のポイント」は来年も進化させつつ無料配信を継続することをお約束します。どうぞ引き続きご愛読ください。

末筆ながら、あなた様ならびに企業が、来年も力強く発展されることを心よりお祈り申し上げます。