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専務号泣

12月15日(日)、M社の経営方針発表会に参加した。

名古屋で開催している「経営計画作成講座」の修了生でもあり、世話人役まで引き受けて下さっているM専務のお誘いゆえ、喜んで臨席した。

このM社の若手専務M君には、父(社長)がいる。お見受けした感じが大変お若く、かつ態度や動作など、人をそらさぬ見事な社長だ。建築関連企業として、住宅産業の成長にあわせて父(社長)が会社を盛り立ててきた。
専務のM君は30才前後という若さも手伝って、父に比べれば社内の職人さんたちを率いていく様子にぎこちなさを感じる。まだ比較するのが酷なのだろう。

そんな中、M専務が初めてとりまとめた経営計画書を全従業員10数名と、来賓数名に対してご披露するのがこの日だ。専務の気合いは、はち切れるばかり。ネクタイ・スーツ姿で埋まったホテルの一室は、いやがおうにも緊張感が漂う。

社長挨拶、来賓紹介と続き、いよいよM専務の出番。最初は緊張気味に、やがて場慣れしてハイテンションになる。そして、いよいよラストの締めくくり、という段階になって異変がおきた。

「最後になりますが、・・・。ごめんなさい・・・。ちょっと失礼。あ、ダメだ。・・・フー。どうしたんだろ、・・・ごめんなさい。」

やがてM専務は天井を見上げるが頬を伝う涙は止まらない。ついには号泣しはじめた。

ついに言葉にならず、お辞儀だけで発表を締めくくった。次いで、私の出番だが、その総評にも言葉は不要だった。多くを語る必要などなかった。M専務の涙の理由を想像してもらえば良いだけだ。

M君の性格を知っているつもりの私は、涙の理由を聞いていない。きっとこう言うに決まっている。「とにかく、社員のみんなにお礼が言いたかった。そしてこれからも、もっとみんなにお礼が言える自分でいたい。」

これが「主語が社員」の方針書だ。

・主語が社員か、
・主語が会社か
・主語が社長か
・主語が顧客か
・主語が・・・

正解はない。主語が喜ぶのだ。あなたの会社の方針書はどうだろうか。

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