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縦長スクロール問題

最近のホームページでは、縦に延々とスクロールさせるスタイルが流行しているようだ。物やサービスを購入しようとする見込客は、ほしい商品の説明であれば相当量の文字でも読んでくれるという仮説がその背景にあるようだ。だが盲目的にそれが正しいと信じて、文字だらけの縦長スタイルを採用するのは危険だ。縦長を成功させるには、それなりのやり方がある。

人が何かに関心をもってから、実際に購買の意思決定をするまでにはいくつかの段階がある。アメリカのローランド・ホールが提唱して以来、日本でもおなじみになった「AIDMA(アイドマ)の法則」を題材にして考えてみよう。

・ Attention(注意)・・・お、これ何だろう!?

・ Interest(関心)・・・なんだか面白そうだなあ

・ Desire(欲求)・・・へぇ、こんなの欲しいなあ

・ Memorize(連想)・・・このように使ってみると価値がありそう
(自分が自分に売り込む段階)

・ Action(行動)・・・よし、買おう!

この各ステップの頭文字を取ったものが「AIDMAの法則」である。最近は、この5つの段階に加えて、「S・・Satisfaction(満足)」や「C・・Conviction(確信)」などの項目を追加した理論も出ている。

この「S」や「C」があることによって、次回からはそのお店や個人の主張を好意的に理解してくれるようになり、「AIDMA」の各ステップが高速に進むというものだ。

さて、この「AIDMAの法則」をもとに縦長スクロールページを検討しよう。
ホームページの中でもトップページは、そのサイトの顔であり、来訪者に対して伝えたいメッセージが集約されているべき場所だ。従ってトップページとは本来、AIDMAの最初の「A・・注意」や「I・・関心」を引き出すのが第一の目的である。

従ってはじめて訪れたにばかりのサイト来訪者に対して、いきなり延々と文字を読ませることには無理がある。

見込客が詳細な商品情報を求めるようになるのは、「D・・欲求」の段階以後のことであり、それ以前の段階では、「注意」と「関心」を集めることに腐心すべきである。

メルマガ広告を例に考えてみよう。

塗装工事店の下請け脱出支援を事業にしているあなたは、自社の特色やサービスのコンセプト、魅力などを存分に表現した、簡潔でわかりやすいトップページを用意した。あとは、見込客を集客し、商品を売る。そしてフォローして常連客・ファンを育てていき、ネットでブランド化をはかる作戦だ。

さっそく、メールマガジン作家に連絡して広告依頼を出した。AIDMA作戦の最初の「A・・注意(お、これ何だろう)」と思わせるパンチの効いたメルマガ広告原稿も用意した。この原稿作りで一番大切なことは、メッセージの的が絞られるていることと、文章が短いことだ。実例としてこんな感じになる。↓

営業マンなしでもできる!下請け工事店からの脱出必勝法
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この広告の場合、「■営業マンなしでもできる!下請け工事店からの脱出必勝法」というのが主題だ。文字どおり、営業マンなしで下請け工事店から脱出しようと思っている経営者は必ずアクセスする。

しかもそれ以外に、異業種であっても下請けから脱出しようとして企業もアクセスする。さらには、下請け脱出を支援しようとしているコンサルタントや税理士、設計事務所や広告代理店もアクセスする。つまり、メッセージの的が絞られいる方が、ふるいにかかった来訪者がアクセスしてくれるのだ。

また、この例のようにメッセージがピンポイントに絞り込まれていても、必ず餅の真ん中をつまんでに引っ張ると周辺も持ち上がるように、関連の集客もおこるものだ。