未分類

マイレージ

いつものように利用しているランチレストラン。こんなに足繁く通っても価格はずっと一定だ。店員さんの愛想が若干良くなったことだけでも救いかな、などというような思いをされた経験があるはず。

一方の店側はどうか。常連客には特典をつけてあげたいが、他の客の目の前で、あからさまに差別扱いするのも気が引ける。かといって、混雑時にわずらわしいスタンプやシールなどを扱いたくはない。

ならば、ということで生まれたのが、レジを通すだけでポイントが貯まるカードや、それに類するシステムだ。なかでも一番おなじみなのは、航空会社が提供するマイレージ・プログラムだろう。
これは、アメリカン航空が世界に先がけて1981年に導入したのが発端で、今ではほとんどすべての航空会社が、飛行機利用に限らず、あらゆる分野に提携店を拡大してサービス合戦をくり広げている。

この「マイレージ」という呼び名は通称であり、正式には、フリークエント・フライヤーズ・プログラムという。
何度も利用してくれるお客にとっては、メンバー登録したあとは、普段どおり飛行機に乗っているだけで自動的にポイントが貯まる。そして、やがては無料航空券をもらうことができる。
もちろん、ビジネスクラスやファーストクラスを利用すればポイントも更に加算される。

その主旨は、優良顧客の囲い込みを目的とするもので、「販促プログラム」とか「ポイント制度」「スタンプカード」など、その精神はみな同じだろう。詳しくは、野村総研のこのレポートがわかりやすい。
野村総研 http://www.nri.co.jp/m_word/fsp.php

また日本の航空会社のマイレージについての情報は、このサイトにすべてが集まっているようだ。
達人マイレージ http://www.mile-tatsujin.com/index.htm

さて、某日。ある経営者とのやりとり。

武「マイレージの精神を御社のマーケティングに応用するとしたら、どのようなことが可能ですか?」
某「とっさに思いつくことは、マーケティングでの利用ではなく、社内利用ですね。」
武「社内利用?マイレージを?」
某「そう、社内利用です。思いつきですが、こんなイメージです。まず会社から、毎月の給料支給時に今月のマイレージを加算した給与明細を社員に配る。例えば、1ポイントを千円程度とイメージして、
・無遅刻・無欠勤・・・5ポイント
・先月の業績目標達成・・・20ポイント
・アイデア貢献賞・・・10ポイント
・先月の業績未達成・・・▲20ポイント
・飲み会参加・・・▲3ポイント
みたいな感じで。」
武「ほお、面白い。それで、ポイントはどうします。」
某「半年に一度、賞与時に換金しても良いし、ずっと貯めていって退職金と一緒に換金してもよい。申し出があれば、いつでも換金できるとなお良いだろうね。社員旅行への参加なども、全額会社負担ではなく、一部、社員のポイントから天引きするなどしても良い。会社側としては、部下に何かのペナルティを課すときでも、現金は取れないがポイントなら取りやすい。(笑)」

以上は余談めいた話ではあるが、こうしたゲーム的要素を組織運営に持ち込めば、かなり楽しい社内システムができあがるかもしれない。

このマイレージの発想をインターネットに持ち込むとどうなるか。つまり、ネットで買い物をしたり、何かのキャンペーンに参加したりするだけでポイントが貯まる。もちろんいつでも自分のポイント残高をネットで参照することもできる。

実は、そうしたサービスがすでに始まっている。2000年11月に始まった、株式会社ネットマイル(西川潔社長)の「ネットマイル」がそうだ。

ネットマイル http://www.netmile.co.jp/ctrl/?mb=user.NMIndex

私は、ほぼ毎月のようにネットで1~2万円の買い物をしているが、今後は、ネットマイルの提携店を利用してみたいと思った。

さて、最後に我々の実験のお知らせ。この「ネットマイル」さんと組んで、メルマガ有志の3名が「投げ銭システム」を導入した。

投げ銭とは、感謝に基づく寄付のことで、それをネットでやってしまおうというビジョン。「百式」の田口さん、「営業マンは断る」の石原さん、それにこの「がんばれ社長!」が投げ銭の普及を目指して立ち上がった。外国では、金銭の投げ銭も可能なところもあるらしいが、まだ日本ではそこまでのシステムが完成していない。しからば、ネットマイルでやってみようじゃないか、となった。

以下は、百式の田口さんによる主旨文であり、ぜひとも皆様の「理解」
と「同意」と「ご協力」をお願いしたい。

【投げ銭システム】
こういった「感謝に基づく寄付」のメカニズムは今後オンラインコンテンツ普及のために必要だと感じています。で、突然ですが、ネットマイルさんのご協力で、仲間内でとにかくはじめてみることにしました。さまざまな議論があるでしょうが、行動することが肝要なり!と考えています。詳細はこちらをどうぞ。これで日本のオンラインコンテンツが普及すればよいなぁ。

投げ銭システム詳細
http://www.100shiki.com/index.php3?mode=nagesen