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新しいリソース

生活習慣、勤務習慣、時間習慣など、私たち個人の習慣と仕事の生産性とは直結している。また、個人の生産性は企業全体の生産性にも直結しているので、個人の習慣をいかにより良いものにするか、というテーマは、企業としても真正面から取り組むべきものだろう。

「あいつ、言うだけでよう実行できへん。今月の目標も、やれんに決まっとるよ。今までもずっとそうだったもの。」と部下の営業マンを陰で批評する営業部長が意外や意外、多いのだ。

手を焼いている、というべきか。それとも部長としての責任放棄か。
いずれにしてもこのままでは部長も部下もお互いに楽しくない。

そんなとき、例えばこの本。
『マッキンゼー式 世界最強の仕事術』などを部長氏におすすめする。
http://www.eijipress.co.jp/guide/0101.asp

この本を読んで気づくことは、「悪い企業」と「普通の企業」と「良い企業」における、教育文化の差だ。例えばそれは、上司から部下への指示の出し方の差となって表れる。

・悪い企業は、部下に対して結果だけを要求し、仕事術は教えない。

・普通の企業は、結果を要求しつつ、書式を統一したり、研修を行ったりして仕事術を教えようとする。

・良い企業は、仕事術の達人が社内にゴロゴロいて、誰がもっともスマートに成果を出すか、しのぎを削りあっている。

本当に社内で共有すべきナレッジ(知識)とは、商品知識やセールストーク、顧客情報などではなく、「仕事術」なのだ。さらに最近になって、「仕事術」に加えて「勉強術」も重要になってきた。
その背景には、知識や技術の耐用年数が年々短くなり、絶えず最新の技能をアップデート(更新)しておく必要が生じてきたのだ。何年か前に学んだ知識、何年か前に通用した成功術を使って今の問題に取り組もうとすることは暴挙に等しい場合もある。

私個人が使っている目標記入シートには、ある言葉がプリントされている。友人でもあるマネジメントコーチの大橋禅太郎さんから教えられた言葉で、

「この目標・計画の中のどこに、新しいリソース(資源)を要求するチャレンジがあるか?」
という質問項目だ。

大橋禅太郎さんサイト
http://www.managementcoach.net/news/news20020907.html

「むかしとったきねづか」とは、以前鍛えた腕前、という意味だがそれで通用することだけをやっていては明日が開けない。新しいリソースを要求しないと、すぐにマンネリになり、それを顧客は見逃さない時代だ。うまずたゆまず、仕事術・勉強術に磨きをかけてゆきたい。

そのためには、あなたの会社でも次の問いを発していただきたい。

・仕事のすすめ方を教える文化があるか、研修メニューがあるか
・勉強の仕方を教える文化があるか、研修メニューがあるか
・たえず新しいリソースを要求する文化があるか
・もしそれらがないのなら、今後どのようにしたら、そうした指導が可能となるか