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不安を情熱に変えるマネジメント

Rewrite:2014年3月26日(水)

経営の若さとは何か?それは変化と挑戦から生まれる情熱だ。
一日の仕事の中で、新しい挑戦や出会い、豊かなアイデアがどれだけ盛りこまれているかが、あなたの精神的若さを左右する。

若さを奪う最大の敵が「不安」である。
「武沢さん、あなたは最近、体重と血圧が増加しているそうですが、毎日測定していますか?不思議と人間は太りだすと体重計に乗りません。体重計に一日数回乗るだけでも予防になりますよ」と教えてくれた人がいる。たしかにその通りで、不安を直視することが最初のアプローチだろう。不安な事柄を漠然とした状態で放置することほど不安を増幅させることはない。企業でも業績の厳しいところほど試算表や資金繰表を見ていない。それでも会社全体のことは社長の皮膚感覚で把握できるので大したものだ。

ソフトバンクの孫社長は、次のような事を語っている。
「経営には有視界飛行と計器飛行があり、どちらが優れているというわけではない。ただ、私の場合は計器飛行の方が自分の性分に合っているというだけです」

孫さんはずるいのかも知れない。もっとハッキリと言うべきだろう。
「計器飛行にすべきだ。計器飛行でないと生き残れないのだ」と。

あなたが計器飛行しているか否かのバロメーターとして、次の質問に一分以内で回答できるかどうか調べていただきたい。

1.過去一年の売上高、粗利益、経費、利益
2.(必要なら)部門ごとの売上高、粗利益、経費、利益
3.営業社員の個人別売上高の推移
4.顧客や取引先ごとの売上高の推移
5.キャッシュフローの計画と実績
6.今後3ヶ月間の資金繰り計画
7.競合他社が今、何をいくらで売っているか
8.社員一人一人の給与や賞与の推移
9.顧客があなたの会社をどのように評価しているか、何を期待しているか
10.全社員の毎日の日報
11.今、会社全体で何が課題となっているか
12.今、社長個人に何が課題となっているか
13.会社のビジョン

上記の質問に対してすべて一分以内に回答もしくは検索できれば、その社長に不安はないはずだ。
そしてあなたの会社は、次のうちどのランクに該当するだろうか。

ランク0:「そうしたデータは社内に存在しない」という状態
ランク1:「社内に存在するデータをかき集めれば質問に回答できる」という状態
ランク2:「経理や経営企画、もしくは社長自らがこうしたレポートを定期的にまとめる」という状態
ランク3:「すべての情報がほぼ毎日更新され、社長はいつでも社内サーバーかクラウドに検索できる」という状態
ランク4:「給与などの一部の情報を除けば、すべての情報に対して社員も情報にアクセスできる」という状態

不安をマネジメントするとは、心の問題やモティベーション管理の問題と定義しては事を誤る。情報管理の問題だ。