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妻子 追補

「奥さんを会社から追放すべし」という8/26号の『妻子』に対して、3通のメールをご紹介したい。

1.意義あり、話にならない。妻を解雇する・・、なんて。『妻子』のコラムに接したときこれが良識ある「ガンバレ社長」の作者さんかと疑ってしまうほど失望する内容でした。どうして私が解雇される必要があるのでしょうか?どこまで我社の実情をご存知のうえであのようなご意見をおっしゃるのでしょうか?主人と二人三脚で起業し、ようやく地元の団体活動でも世話人をやらせていただくほどの企業に成長してきました。主人ともども、五十路に入り、「あと10年はがんばろうね」とつい先日も食事会をひらいたばかりです。水をかけられたような気分で残念で、納得できません。  匿住所 建設業

2.部分的に賛成します。というのはうちの場合、専務(家内)の方が目標達成意識が強く、社長の私がそれにあおられている状態です。二党政治ならぬ二頭政治で、4人いる社員には私からと専務からと違う指示が出たりもします。いつもは「がんばれ社長!」をプリントアウトして家内に見せていますが、『妻子』のマガジンはまだ見せていません。見せると私が家内から解雇されるおそれもあるので。(笑)
愛媛県 製造業社長

3.『妻子』を読み、身体が震えた。なぜなら武沢氏がおっしゃる“悪しき聖域”が広がりに広がり、もう、誰も手を付けられない世界がこの会社には出来上がってしまっているのである。これを回避するには退職しかないように最近考え始めてしまった程である。小さなマンションの一室から始まったその当時はカミさん経理も当然であろう。が、しかし時代を経て会社が成長し、そして更にダメな弟、までをも重要なポストにつけるとは。社長の志について行きたいと思いつつも、隔たりは広がるばかりか、そのなんとも言われぬ居心地の悪さにポツポツと従業員の姿が見えなくなるばかり。
『妻子』を読んでドキッとしたあなたはおそらく私の会社の経営者であろう。誰も異論など唱えるわけがない。 匿名 女性

その他にも数通のメールを頂戴している。

何組もの素晴らしい夫婦経営者を拝見してきており、同族企業という形態もわるくないと思う。世界的な自動車メーカーの何社かは、実質的に同族企業なのをみても、同族=有害とは決して言えない。したがって、8/26号の内容は、他人従業員をほとんど雇用せず、同族企業として会社を伸ばそう、という方針の企業にとっては指摘があたらない。

だが、有能な人材を集め、やがては彼らを経営者に育て上げて豊穣な人材集団にしよう、企業の社会性を高めよう、と決心されたのであれば、8/26号の内容は該当するはずだ。

上記メール3番のご意見が社員の気分をあらわした代表的なものだろう。有能な人材ほど、夫婦間の近寄りがたい関係を敏感に感じ、遠慮がはじまる。そのあたりを申し上げた次第だ。