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人間関係の質量

ある社長から、「武沢さん、あの社員はお客さんにはウケがいいんですが、社内では評判が良くないんですよ」といわれる社員がいた。
会ってみると、本当にひとクセありそうだったが、先入観なのかも知れない。でも考えてみよう。
お客さんには好評で、社内では不評というようなことが実際にあり得るのだろうか?
私には、どちらかが間違っているようにしか思えない。考えられることは二つ。

1.この社員はお客のすべてから評判が良いわけではない
2.この社員に対する会社の評価が間違っている

なぜなら、長い目でみれば、顧客満足と社内満足とは一致するはずで、この二つは決して矛盾することはない。いずれも人間関係や信頼関係の問題だと言ってよいからである。

いまのあなたの人間関係を思い返してみよう。あの人、この人の顔が思い浮かぶだろう。その人と出会ったきっかけは何だったか。

そして、どのように最初の縁を育ててきただろうか。
そうした人間関係構築のプロセスは、顧客との信頼関係構築とまったく同じではないだろうか。

人間関係の質量とは、つぎの公式にあてはまるはずだ。

人間関係の質量=
「新たに人と出会う力×出会いを育てる力×メンテナンス力」

人間関係の豊かな人は、これらのいずれか、もしくはすべてが卓越している。

今のあなたの人間関係の質量は、あなたが必要とした分だけを満たされているはずだ。
ということは、逆も真なり。
「今後あなたがお付き合いする人は、あなたが提供できる質量によって決まる」。

私たちは、大なり小なりあなたを必要としている人とお付き合いしているし、これからもそうだ。冒頭の今日の言葉を読み返してみよう。

そこで、あなたの必要性をはっきりさせよう。ふたつの側面から。

1.あなたは誰と(どの会社と)出会う必要があるのか
2.あなたは誰の(どの会社の)必要を満たすことができるのか

この二つをはっきりと紙に書こう。

私も「がんばれ社長!」を通して全国に毎朝メッセージを発信してきた。日本の社長にがんばっていただきたい、応援メッセージを発信したい、という気持ちでやっている。
つまり、「2番」のことに挑戦してきた。

すると、思いもかけない反応が返ってくる。出会う必要がある人と出会えるようになる。つまり「1番」の出会いが得られるのだ。しかもドミノのように連続的に。