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バンコク・香港・マカオ、こぼれ話


マカオ大橋開通

香港が急速に中国化している。香港の一部の学校では中国国家の斉唱まで始まった。現地ではそうした動きに嫌気を感じる人も多く、香港脱出を目論む人もいる。和僑会/WAOJEの筒井修ファウンダーも来年1月から自宅を日本(名古屋)に移されるが、少なからずそうした影響もあるようだ。「以前にくらべ香港の魅力が薄らいでいる」と筒井ファウンダー。
中国政府には、広州や深を含む中国本土と香港を一体的な経済圏とみなす「ベイエリア構想」がある。その象徴ともなる巨大プロジェクトが「港珠澳大橋」で、先頃完成した。
香港国際空港があるランタオ島と、マカオ、珠海を結ぶ全長55キロメートルの海上大橋が完成したのだ。世界最大規模だという。
従来、陸路で約4時間かかっていた「香港-珠海」は45分に、フェリーで1時間かかっていた「香港-マカオ」は30分ほどで行き来できるようになる。
「武沢さん、せっかくなのでできたばかりの橋で移動しませんか?」と誘う白川先生。私もその気になったが、現地の日本人社長が制止した。「開通したあとも補修工事するなど安全性を疑問視する人も多い。
中国人もあまり利用していませんよ」と忠告してくれた。
今回は断念したが次回は利用するつもりだ。

マカオグランプリ
マカオの港に着いたら、聞き慣れない音がする。船の汽笛にしては甲高い爆音だ。S社長が「グランプリです」と教えてくれた。マカオの公道で行われるマカオグランプリの決勝レースの日だったのだ。
港の真ん前にメインスタジアムがあり、チケットを買えば観戦できたが、我々一行にレースファンがいないことからパスし、コタイ島のホテルに向かった。
大クラッシュがあるなどレースファンにとってはアツイ一日になったようだ。

マカオの大発展
8年ぶりのマカオ訪問だが、コタイ島に巨大なカジノホテルが乱立していた。8年前はヴェネチアンしかなく隣のフォーシーズンズは工事中だった。今回はヴェネチアン、フォーシーズンズ、パリジャン、ホリディイン、シェラトン、コンラッド、セントレジス、シティオブドリーム、リッツカールトン、ウィンパレス、ギャラクシーなどが立ち並ぶ光景は壮観。未来都市へ来た気分だった。そのうちの3つ、4つを回っただけで万歩計は2万を超えて足が棒になり、膝痛が再発した。
カジノホール内のソフトドリンクはすべて無料。コーヒーもコーラもオレンジジュースも水もクッキーも飲み放題、食べ放題。
ところがマカオも物価が高く、ホールの外へ出てコーラを一本買うと300円近くする。

カジノ
賭け事は好きな方だと自分で思っていたが、今回、1ドルも使わなかった。私以外の方は時間を見つけて何か遊んでおられたが、どうしたのか、遊ぶ気分になれなかった。15年前、ラスベガスでは待ち時間を惜しんでスロットルに興じていたのに・・・。

香港の物価
香港空港のスターバックスで炭酸水を買ったら33香港ドル(約500円)だった。香港の九龍ホテルの朝食で出たゆで卵を床に落としたので1個買いに行ったら23ドル(約370円)払わされた。
東京より物価が高いと聞いてはいたがここまで来ているとは・・・
「香港は住みにくいですね」と言うと「日本の物価が安いのですよ」と白川先生。世界一物価が高い国・日本は過去の話。なにかとリーズナブルな国になったわけで、国民にとっては暮らしやすくなっているのだろう。本当にそれで良いのか?

バンコクでスマホ紛失
バンコクでタクシーにスマホを置き忘れた。もう戻らない、と一瞬で覚悟した。パスワードや個人情報、おサイフ機能など、最悪の場合の被害をどう防ぐべきか。10人での夕食会場にいながらも心は完全にスマホへ。会場の空気を壊してしまった。
チッと舌打ちする白川先生。「肝心なときに何をしているのだ」という顔をしておられる。申し訳ないと思いつつも、食事の席を外し、ソワソワと通路を歩く私。出席者は励まし、慰めてくれるが私の目はつりあがっていた。
栗原社長の会社のタイ人女性スタッフに電話をかけまくってもらい、小一時間後に戻ってきたときは、なんて素晴らしい国なんだと思った。
タクシー運転士へのお礼は300バーツ(約1,000円)でよいと言われた。
栗原さんいわく、過去に5回こうしたケースがあったが全部戻ってきたという。
筒井さんは、
「某国では置き忘れは天の恵みと考えて全部持ち去るので、100%出て来ないのに」と驚いていた。
「それぞれの国の国民性を学ぶこともアジアビジネスでは大切なんです」と白川さん。
それにしても海外でスマホをなくすショックはパスポートをなくすそれに匹敵する。対策を講じねばならない。