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通貨の両替レートについて

明日からバンコク、香港に出張する。
バンコクは毎年出向いているので1万バーツほどの現金が残っているが、8年ぶりになる香港は、通貨が残っているだろうか?
今朝、タンスを調べてみたら、500香港ドル出てきた。
意外に少なくてガッカリしたが、空港からのタクシー代にはなりそうだ。

日本円を現地通貨に両替する場合、バンコクなら空港での両替がレートが良いらしい。
フィリピンのようにカジノがある国では、カジノホールでの両替がオトクと聞いたこともある。
そういった事情は国ごと、都市ごとに違うので現地の人に聞くのが一番だ。

両替といえば、知人のS氏は両替のレート差に目をつけた。
今では市中の両替所はネットでつながって統一レートになったが、以前は異なっていた。
しかも両替通貨の種類がフィリピンペソ、ドル、ユーロ、円、人民元、香港ドル、など豊富である。
それぞれに微妙な誤差があることに気づいたS氏は市中の両替所をくまなくメモしてまわった。

すると傾向がみえてきたという。
ユーロのレートが高い両替所、ドルレートが高い両替所、ペソが高い両替所、円が高い両替所。
S氏はそれを「A」「B」「C」「D」のグループに分け、手持ちの現金(当時200万円もっていた)を元にグルグルと両替を始めた。
Excelの資産では、毎日0.5%~1%増えて毎日くり返せばとんでもない額になる。

S氏の許可を得ていないので詳しいことは書けないが、1年後、現実にとんでもない金額になった。
その過程では両替所に「お前何者だ」とにらまれたこともある。
おとぼけ上手のS氏は、会社のお使いのサラリーマンを装って彼らに飲み物などを持参しフトコロに飛び込んだ。
その大金を資本金にして今の会社を興したというから、したたかである。

「インターネットが普及してどの両替所も同じレートになったとき、目の前が本当に真っ暗になりました」とS氏。
だがそのおかげで今のすごい会社があるわけだから、良かったのではないか。

一部の国と地域ではまだ両替所のレートにバラツキが残っており、このワザが使える可能性がある。
所変われば意外なビジネスチャンスがありそうだ。
だから旅にでるとおもしろい。

フィリピンでは「誰でもATM」というサービスが流行っているという。
これなどはフィリピン特有の現金事情があるから生まれるユニークサービスだ。
最近の『日経ビジネス』で紹介されていたのでご存知の方も多いだろうが、明日はそのお話しをしたい。