その他

仕事は闘いである

建設会社や建築設計事務所の経営理念は、「お客様の夢や願いを形にします」といったものが多い。
お客様満足を追究していくと、そういう理念になるだろうな、と私も思う。

だが、まったく逆の考えもある。
お客のためを思うのなら、お客が望んでいることを形にするだけでなく、お客が望んでいないことを形にすべきときがある。

「雨の日、トイレに行くのに傘を使うなんて」
建築家・安藤忠雄が設計した家「住吉の長屋」は、世間からバッシングを受けた。

クライアントの要望に応えるだけの建築家ではいけない。
安藤が35歳のとき手がけたこの家は、コンクリート打ちっ放しの箱のような家。
ただでさえ狭いスペースの真ん中に中庭をつくり、トイレに行くのに庭を通るようにした。
その結果、雨の日に傘が必要になった。

闘うことに意味がある。
時には施主と闘い、業界常識と闘い、予定調和に陥りそうになる自分自身と闘う。
元プロボクサーだった安藤は、後に世界チャンピオンになるファイティング原田の練習をみて、ボクシングをやめた。
闘うことに意味があるが、勝ち目がない闘いはしない。

コンペで敗れた JR 京都駅の大階段を見上げるたびに安藤は自分の構想力の至らなさを思い知るという。
東大での講義録を本にした『連戦連敗』で安藤はコンペに出続ける意味をこう語る。

「世界中の数百という設計事務所がライバルになる。建築のアイデアだけで勝ち抜くのは容易ではない。どんなに力を注いでも負ければゼロだ。しかし、その経験は次の建築に生きる。そう思ってしつこく挑戦を続け、連敗記録を更新する。
建築家にとってコンペは真剣勝負。競争者のすぐれた案を見ると、力量の差を思い知らされ恐ろしい。現実を突きつけられ、負けから学ぶ。しかしそういった不安と緊張感の中でしか生まれない創造力がある。挑戦しなければ向上は望めない」
(安藤忠雄著、『仕事をつくる』より)

世界から仕事が殺到する安藤氏だけでに、あまり公開講演をされないが、来月、久しぶりにそれが実現した。
大変貴重な安藤忠雄講演、この機会をぜひとらえていただきたい。

私は2015年3月に安藤氏よりいただいたサイン入り書籍を今も宝ものにしている。

講演テーマは「仕事をつくる」。
このテーマにこれほどふさわしい人はいない。

★開催要項

日時:2018年6月12日(火)17:00受付開始、
18:00開演、19:50頃 終了予定
参加費:無料
定員:600名 ※人数に達し次第、締め切り。
参加者特典:書籍購入者に限り、安藤忠雄氏が直筆サインをその場で
プレゼント。
会場:大阪市北区茶屋町1番45号
大阪工業大学梅田キャンパス内常翔ホール
主催者:株式会社エックスラボ
https://xlab-online.com/

★6/12(火)安藤忠雄講演 申込み→ https://goo.gl/yxQmnU