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部下指導に使える「コンピテンシー」 その2

Rewrite:2014年3月21日(金)

マクレランド教授が発表した21のコンピテンシーのつづき。

11.顧客指向性・・・顧客や市場に関心を持ち、顧客の立場で考え、その上で自らが顧客に何を提供できるのかを考えること。

12.徹底性・・・大筋で良しとするのでなく、細部に神経を遣い、完璧性にこだわり、最後まで手を抜かないこと。特に、数字を扱う専門家や技術系人材には欠かすことができないものだ。

13.チームワーク力・・・周囲と仲良くすることではなく、組織の目標達成にむけて自分の役割をまっとうできる能力。

14.リーダーシップ・・・畏敬の念で周囲から見られる能力で、その人の存在によって周囲に最善をうながすもの。肩書きがあるからリーダーシップが発揮できるわけではない。

15.人材育成力・・・文字通り人を育てる力のこと。「人が環境をつくり、
環境が人をつくる」という言葉がある通り、教育的環境を作り上げる能力のこと。

16.組織への献身・・・組織が目指す目標や、要求する行動基準を理解し、その実現に貢献しようとすること。フォア・ザ・チームの精神と行動がとれる能力。

17.柔軟性・・・状況を的確に判断し、臨機応変に行動を変えていく能力のこと。中小企業の強みはこの柔軟性であり、それを存分に活かすには、経営幹部にこの能力が欠かせない。

18.自制力・・・いついかなる状況でも冷静さを失わず、自分の言動をコントロールできる能力。

19.自信・・・自分の能力を信じることができる力。困難な課題に挑むリーダーや技術開発の専門家などには欠くことのできない能力。

20.自発性・・・他人から与えられるモティベーションで動くのでなく、自ら進んでものごとに取り組む力のこと。

21.専門性・・・特定の知識や技術を高いレベルで習得し、仕事に活かす能力。情報システム、財務、法務などでは、専門性の発揮こそがその仕事である。

以上がマクレランド教授が提唱した21のコンピテンシーモデルである。言葉の解説は私(武沢)が独自に付けたものである。

あなたの会社で新たに社員教育や評価制度をお作りになる上で、このコンピテンシーはひとつのヒントになる。
今回ご紹介した21項目の一覧表をつくり、管理職・営業職・技術職・事務職などの職種ごとで要求するコンピテンシーを分類するとよい。

◎・・・きわめて高く要求される
○・・・要求されるし、重要だ
△・・・要求されるが、重要ではない
×・・・要求しなくても構わない

などと記号を付けて分類表を作っておくと個人指導においても使えるツールになるだろう。