Best of がんばれ!社長  武沢 信行

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UUUM(ウーム)上場

   

バブル真っ只中の1986年に売り出された NTT 株。 旧・日本電信電話公社から民営化されての株式上場ということもあり、165万株の公募売り出しに対して1058万件の申し込みがあった。

その年の暮れ、私が勤務していた会社のオフィスにて。

「NTT ぜったい上がるから。武ちゃん(私のこと)も買うといいよ」とマリちゃん(新婚ホヤホヤの美人事務員さん)。
「引っ越ししたばっかりで物入りが多いからやめておく」と私。
するとマリちゃんは、
「だったら悪いけどさ、私の代わりに申し込んでくれない?親戚縁者みんなにもお願いしたんだけど、それでも心細くて」
「いったい何株買うつもり」
「一株か二株でいいんだけど、うわさでは確率が1割程度だって」
「そんなにみんな欲しいの?」
「そう、ぜったい上がるから欲しいの」
「わかった、かわりに申し込んでおくよ」

結局、マリちゃんは自分の名義が当たり、一株手に入れた。
翌1987年2月9日に NTT 株が東証に上場されると、買い注文が殺到して初日は値がつかないまま取引を終えた。初めて値段が付いたのは上場二日目の終了間際だった。
売り出し価格119万7000円を約40万円上回る160万円だった。

「やった~、40万円も儲かっちゃった」とマリちゃんはオフィスで小躍りしていた。
あまり興味がなかった私は「よかったねぇ」と他人事。
だが、NTT株暴騰はそれが始まりだった。その後、値上がりが加速し、2ヶ月半後の4月22日には2.5倍の318万円になった。

マリちゃん夫妻はアウディを手に入れた。
国民参加型のフィーバーとして記憶に生々しい出来事である。

その10年後(1997年)、私はコンサルタントになって3年目を迎えていた。インターネットという言葉を盛んに聞くようになり、一部の企業や個人はホームページを作ったり、メールで連絡を取り合うようになっていた。だが、私自身はパソコンを所有せず、シャープのワープロ専用機のお世話になっていた。

そんな1997年に海の向こうでは Amazon というネット書店がナスダックに上場したと報じられていた。しかし自社の巨大な倉庫から本を発送すると聞いてあきれた私は、「いかにもダメっぽいビジネスモデルですね」とセミナーなどで話していた。
Amazon株の初値は1株18ドル。

同じ年の11月4日、日本でヤフージャパンが上場した。
公募価格70万円に対し初値は200万円だった。このとき、もしマリちゃんがいたら「すごい~!」と興奮していただろう。買ってすぐに売れば130万円も儲かったのだから。

だが、売った人は激しく後悔する羽目になる。

2年半後の2000年1月19日、ヤフーの株価は史上初の1億円を突破し、1億140万円で取引が成立した。翌月には1億6790万円の最高値を付けている。
70万円の公募に対して1億6790万円なので、240倍になったわけである。その後、ヤフー株は何度かの株式分割があった。現在の株価は下がっているが、株数が増えているので時価総額は堅調に増えている。

ちなみ、米国 Amazon株はヤフーよりも凄く、487倍になっている。
つまり100万円が約5億円に化けている計算だ。
「いかにもダメっぽいね」と言っていた私は前言を撤回し、いまではAmazon 貯株をしている。

その後、日本郵政、かんぽ生命保険、ゆうちょ銀行、サントリー食品、LINE など大型上場があったが、NTT やヤフーほどの爆発力はない。
そんな中、昨日、東証マザーズにユーチューバーをマネジメントする会社が上場した。UUUM(ウーム)という。
東証でのセレモニーには人気ユーチューバ-のヒカキンも登場。例の大きく口を開けたポーズで鐘を打ち、会場内は祝福のムードに包まれたという。

ユーチューバーのマネジメント。いかにも新手のビジネスだが、公募価格2050円に対し、昨日は買い注文が殺到して値が付かなかった。
今朝、ようやく3.3倍の6700円で初値が付いた UUUM。
他にも、最新のビジネスモデルの会社が続々と上場予定である。UUUMともども動向に注目していきたい。

★日経記事(UUUM 上場)
→ https://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ30HKT_Q7A830C1000000/

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