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続・展示会出展を検討する

昨日・今日と展示会出展について書いている。まず大切なことは、いつ、どこで、どのような展示会が催されるのかを前もって知っておこう。日本経済新聞や日経産業新聞などで頻繁に広告が載るので、それらも参考になる。ネットにも「展示会情報検索サイト」がある。
日付、場所、テーマなどで検索できるのでとても便利だ。

★展示会情報検索 → http://www.expo-guide.jp/

展示会への出展料はまちまちで30~40万円ほどで済むものもあれば数百万、1,000万円、数千万円といった具合に上をみたらキリがないほど跳ね上がっていく。
会場や集客人数、立地、装飾などによって予算も大きく変わってくるわけだが、『「展示会営業」術』(清永健一著、以下「本書」)の中に、出展コストの33倍売るノウハウも公開されているので、ROI(投資回収率)をきちんと管理する必要がある。

「本書」によれば展示会の魅力はこのようになる。

1.あなたの会社の見込客が全国からやってくる
短期間にこれほどたくさんの見込客と出会える機会は他にない
2.コバンザメ作戦がつかえる
有名企業や人気企業の集客力を、無名の小企業が利用できる
3.決裁者に簡単に会える
ふだんはなかなかアポがとれない企業の決裁者と名刺交換できる可
能性が高い
4.売込みに行く営業から、情報を提供する専門家へと立場が変わる
専門家という立場が後々の営業展開を楽にする

あとはどんな展示会に出展すべきかを考えるわけだが、先にご紹介した展示会情報検索サイトなどをつかって早めに情報を得ておくことが大切だ。どの展示会に出るべきかを誤ると投資回収率が落ちる。

「本書」にはこんなアドバイスもある。
仮にあなたの会社が研修教育の会社だとして、研修会社が集う展示会に出ることばかりが正解とは言えない。蒼々たるライバルを相手に知名度負けし、経費だけがかさんで惨たんたる結果に終わることがある。
研修教育をしたい相手が理美容関係なのであれば、そういう人たちが集まる展示会に出展すれば、ほぼ無競争状態で見込客をたくさん集めることができる。

展示会出展に毎年出ている会社のなかには、恒例行事化してしまいマンネリになっているケースもある。
「営業の一部の人ががんばっているイベント」ぐらいの位置づけになりさがってしまったら展示会のメリットが薄らいでいる証拠。
もう一度フレッシュな気分で展示会に挑戦しよう。次の展示会で目標未達なら、展示会は取りやめるぐらいの決意も大切だ。そのためには、出展コンセプトや企画を練り直し、担当者を変え、新たに挑戦的な目標を定めよう。ブーステーマを一新し、名刺交換数やサンプル配布数、アポイント数、商談数、受注数、受注金額など、営業テーマごとに数字目標を定めよう。

また全社が一丸となれるゲームが「本書」でも紹介されている。
部署別・個人別のポイント獲得ゲームなのだが、こうした工夫で全社が一丸となれるのであれば、「本書」の方法を試してみる価値がありそうだ。

展示会後のフォローを間違えてしまっている会社も多い。一番多いのがいきなり営業アポイントの電話をかけまくる会社。これは私も経験があるが、情報収集で展示会に出向いたのに、「すぐに会いたい。
できれば今月ご注文いただきたい」という気持ちが見え見えの電話がかかってくる。気持ちがすぐに冷めてしまう。それでも連日電話がくると、その会社に悪感情をもってしまう。実にもったいない話だ。

展示会後の営業のあり方についても「本書」にたくさんの事例が載っているが、時間がかかりそうな相手に対しては定期的なメールマガジンの配信が有効と「本書」。メルマガだけでなくニュースレターやLINE@ なども効果的だろう。そうしたツールをつかって定期的に情報を届け、時にはセミナー開催の案内を入れるのだそうだ。相手が熟してきたら、セミナー参加というかたちで意思表示できるからだ。
セミナーのやり方についても「本書」で詳しく述べられているが、ここでは割愛する。

いかがだろう、展示会営業。あなたの会社の営業戦略として展示会出展を検討してみよう。
ここまで書いたら、なんだか私もやりたくなってきた。

★『「展示会営業」術』(清永健一著、ごま書房新社)
http://amzn.to/2sv5cCU