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ザイガニック効果



「武沢さん、メルマガで ”明日につづく” って言いながら、続かなかった記事が何本かありますよ」と最近指摘された。
私もそれを自覚しているが、それが何の記事だったか思い出せないでいると、彼はそのタイトルまで教えてくれた。
「よく覚えてるね」と私が言うと、「そりゃそうですよ、続きは明日って言われたら、誰だって気になりますから」と彼。

それを「ザイガニック効果」という。
人は完成したもの、完了したものは興味が失せ、記憶もなくなっていく。だが、未完成のもの、未完了のものはずっと気になって記憶に残る。それを発見した旧ソ連の心理学者ブルーマ・ツァイガルニク氏の名から「ツァイガルニク効果」とも「ザイガニック効果」ともいう。
一般的には後者の方が有名なので、本稿も後者をつかう。

人は完成されたものより、未完のものの方が印象に残りやすく、興味をひかれてしまうのが「ザイガニック効果」。
メールを送ったのに返してくれないとそれがずっと気になる。仕事であればそれがストレスになり、「ダメだなあの人は」となるが、男女の恋愛ならば「何かあったのかな?ひょっとして嫌われたのかな」、などと興味がかきたてられる。恋愛テクニックとしては即レスなどはしないほうがよいのかもしれない。

セミナーでも多少へたくそな講師の方が「もっと聞きたい」と思わせることに成功する。聞き手の疑問にすべて答えないからだ。
セミナー講師が完璧すぎると聞き手はそれで満足してしまい、質問も疑問もわかない。ひとまずそれで興味が失せてしまうのだ。

仕事でもプライベートでも「ザイガニック効果」を意識しよう。
露骨にやりすぎるのは逆効果だが、これを知っているだけですこし変わってくるかもしれない。

<追申>
「がんばれ!社長」の”続きは明日”が何だったのか、この週末に調べてみることにしよう。