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「グリット」を測定し高める

最近読んだ本で最高の一冊をあげろといわれたら、あなたは何を選ぶだろうか?

私なら迷わずに『グリット』をあげる。

「グリット」とは、英語のGRITで、困難にあってもくじけない勇気、気概、闘志という意味がある。英語で、He has a lot of grit.(彼はとても勇気がある)などと使う。

グリット、つまり困難があってもくじけず、最後までやり抜く力が大切であることは誰しもが認めるところ。問題はそれが抽象的でとらえどころがなく、測定不能であることだ。しかも、グリットの高め方が分からない。それが長年の問題だった。

本書のユニークな点は、グリットを点数で表せるようにしたこと。
5点満点中何点というかたちで、現時点のグリットスコアが判定できるのだ。あなたのスコアが平均的アメリカの成人と比較してどの程度のポジションなのかも分かる。その結果、近い将来を予測できるようにもなる。たとえば、海軍や陸軍の士官学校のきびしい訓練を耐え抜く人は誰か。反対に誰が早く脱落するか。それはグリットスコアに比例することが分かったのだ。

企業であれば飛び込み訪問の厳しい営業職を耐え抜くのはグリットスコアの高い人である、という結果もでている。要するに、現場で使えるグリット判定表を開発したところが本書の最大の功績といえよう。
しかもグリットは意識すればどんどん高められるし、高める方法も述べられている。

そこで私は昨年末、知人の会社10社ほどの社長や社員に、グリット判定表で採点してもらった。また、東京、名古屋、岡山などのセミナー会場でも4回ほど(数十名の参加者に)採点してもらった。現時点では点数の高さと仕事の成果との明確な相関関係は確認できていないが、何ごとかの結果を残した人が総じてハイスコアであることは確認できた。

本書を読み物としてだけでなく、仕事や生活でこれを活用し、グリットを高めることができたら、これほど値打ちな投資はないだろう。

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<「経営者のグリット」について2月の東京セミナーで解説する>

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第一部:経営理念と経営方針を最新にする
第二部:経営者の「グリット力」(やり抜く力)向上法
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第一部:人事制度の基本は骨太の評価制度から(武沢)
第二部:評価制度はこれで決まりか。PC で運用する『明快』評価デモ。
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