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鍛える、の意味

効果がないもの

・ゴルフ練習場で何百発も玉を打つこと
・腹筋運動を何百回やること
・徹夜で仕事や勉強をすること
・延々と誰かと二人でいること

これらは無駄なこととは言わないまでも、かなり効率が悪いと申し上げたい。
かく言う私も・・・。

某日、トレーニングジムにて。

「武沢さん、そんな我流の練習方法でやっても腹筋に効果はありませんよ。夏までに割れた腹筋を作りたいのでしょ。だったら15~20回の腹筋運動を1~3セットやって下さいってこの前説明したじゃないですか。」

「えっ、そうなの。20回を3セットやるのも60回を続けてやるのも一緒のことじゃないの?」と私は肩で息をしながら尋ねた。
するとMコーチは、筋肉を鍛えるメカニズムについて次のような説明をしてくれた。

どの程度筋肉を付けたいのかにもよるが、一般のビジネスマンが減量目的でやる場合はこうなる。

「もうこれ以上できない」という限界の筋力を100とする。ジムで鍛えるということは、まず1セット目の20回腹筋で70くらいの筋力を使い果たす。そのような負荷をかけるわけだが、個人によって負荷が異なるので腹筋台の段差でそれを調整する。30秒ほど休んで2セット目も20回ほどの腹筋運動をする。さらに休んで3セットを行う。3セット終了時には、それこそ腹筋力の限界に近づいている状態になっていること。」
こうした練習を一日か二日の間を置いて続けることが最も合理的だという。

「なるほど。Mさん、僕がやっていた60回腹筋というのは間違っていたという訳ですね。」
「間違っていたというより、合理的じゃないってこと。60回もやれるようなやさしい負荷しか与えていないわけですから。」
「ふむ。」
「よく自宅で何百回単位で腹筋やってる人がいますが、あれは筋力をつけているのでなく、筋肉の持久力をつけているのです。筋力アップという面では合理的な練習じゃない。」

ジョギングマシーンを駆りながら、私は次のように整理してみた。

・上手にやれることを何回証明したところで実力アップにはならない
・かと言って、無謀な目標に挑むのが正しいわけでもない
・いっぱいイッパイだ、と思えることを成し遂げ、休みすぎない程度のインターバルをおいてまたいっぱいイッパイに挑む、とい うくり返しが能力アップにつながる

筋力強化と持久力強化は別ものだ。

あなた個人とあなたの部下はどうだろう。筋力強化をしているか、それとも持久力だけを鍛えるような仕事をしていないだろうか。