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TED「婚活のアルゴリズム」

Rewrite:2014年3月27日(木)

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TED(テッド、英: Technology Entertainment Design)でおもしろいスピーチや、ためになる話をきいて仕事や生活に活かしている人が多いと思う。NHK が毎週一本放送していて、私は録画しておいたものをまとめて見るのが楽しみだ。
最近では、エイミー・ウェブの、『ネット婚活で成功する方法』が面白かった。

エイミーは人口 150万人の大都市・フィラデルフィアに住んでいた。人口がこれだけ多ければ結婚相手に出逢う可能性も高いだろうと思っていたが、ある時計算してみたら、自分にふさわしい相手は 150万人中 35人しかいないことが分かる。

その計算根拠は、
150万人中男性は半分の 75万人
そのうち 30歳~ 35歳の男性は 4%として 3万人
そのうち、彼女と同じユダヤ系が 2.3%の 690人
そのうち、魅力的な男性は 10%として 69人
そのうち、彼女と同じスポーツ嫌いの人は半分として 35人
となる。

その 35人に偶然出逢う可能性は絶望的に少ないことに気づいた彼女はネットで婚活しようと決心する。 WEB サイトが独自のアルゴリズム(計算方式)で最適の相手を紹介してくれるサービスに入会したのだ。当時、仕事で忙しかった彼女は、自分のプロフィールもサンプルのものを適当にコピー&ペーストして組み合わせて作った。男性に期待することがらも適当に書いておいたところ、ひどい相手しか紹介されない。これではあっという間に適齢期を過ぎてしまうとあわてた彼女は本職の IT 技術をいかし、コンピュータのアルゴリズム解析に乗り出す。それは彼女の本職でもあった。

どのようにすれば最適の男性が紹介されるようになるのか、また、どのようにすれば彼女自身が男性から注目を集めることができるか。そのハッキング(解析)の努力が実り、彼女が婚活サイトで一番多くの申し込みメールを集める女性になった。やがて最適な男性を射止め、結婚し、子どもをもつにいたる彼女の格闘録が 10数分のスピーチで語られているのだ。笑いが絶えないユーモラスな内容だった。

私はそれをみていて、私も独身時代にエイミーと同じようなことを考えていたことを思い出した。まず、自分が結婚相手に期待していることを箇条書きにした。内容は忘れてしまったが、おおむねこんな内容だったはずだ。

1.身長:155センチ~165センチ
2.体重:50キロ~55キロ
3.料理が好き
4.掃除が好き
5.健康
6.明るい
7.貯金が好き
8.私と趣味が合う

次いで、知り合いの独身女性の名前を書き入れ、それぞれの項目について「◎」「○」「△」「×」で一方的に評価し、合計点の高い順に食事にお誘いした。しかし、この作戦はものの見事に失敗した。あまりにも母数が小さく、全員にアプローチしたあげくすべて撃沈し、次にアプローチする相手がいなくなってこの「システム」が破綻したのだ。

ところが今ではネットがある。母数(登録者数)が大きくなり、アルゴリズムを思いきり使いこなせば究極の相手と出逢うことができるだろう。その結果、婚活はネットが常識という時代がやってくるかもしれない。ひょっとしたらすでに始まっている可能性すらある。