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モサド級を揃えよう

Rewrite:2014年3月21日(金)

一時話題をよんだ医学博士・杉靖三郎氏の実験をご紹介しよう。
ネズミを50匹集めて、まず一週間、ネズミにとって最良の環境で飼っておく。一週間たってから、いきなりマイナス10度の寒いところへ移してみる。すると、30分くらいの間にみんな死んでしまう。

今度は最良の環境で、温度だけ10度に下げて飼う。普通は23度なのでかなりきびしい環境で一週間飼ってから前と同じマイナス10度の寒いところへ入れてみる。すると30分では一匹も死なない。5時間も生きている。

これと同じように、運動についてもテストする。空腹についてもやってみる。
すると運動をさせたネズミは体力がつき、食物を与えなかったネズミは空腹に強くなる。
こうして、寒さと運動と食物の3つを組み合わせると、一週間で最強のネズミ軍団ができあがる。ちょっとやそっとでは、へばらない。だが、この最強軍団を集めて、もう一度一週間、最良の環境に置いてから、前と同じマイナス10度の所へ入れると、5分から10分でみんな死んでしまった。

このような実験はむかしから多数あり、「環境が人を作る」ということを証明してきた。

イスラエルの特殊工作部隊「モサド」や、アメリカ陸軍のテロ対策部隊「デルタ・フォース」の戦士は、選りすぐりの人材をさらに過酷な環境で訓練し、肉体面のみならず精神面や知力面でも戦う精鋭にそだてていく。また、容赦なく落伍者がふるい落とされるので、かれらは敵だけでなく、仲間との生存競争にも生き残らねばならない。
まさしく不可能を可能にするプロフェッショナル軍団だ。

いろいろな会社を訪問してわかることは、モサド級やデルタフォース級の社風をもった会社はやっぱり強い。名古屋のある設計事務所もそのひとつだ。
東京にも支社をもつこの会社、設計士の集団であると同時に屈強のビジネス兵士の軍団でもある。景気の低迷や公共投資の削減など設計業界冬の時代があったときも、素早く対応し、マーケットやサービス内容を変えた。そして全社あげて新たな無理難題に挑戦し、史上最高益をあげつづけている。当然ながら、こういう会社は、社長自身がモサド級の仕事をしている。

環境が人を作る。環境問題がさけばれているが、地球環境だけが大切なのではなく、中小企業の社内環境もきわめて重要な「環境問題」だ。