★テーマ別★

めざせ!紅帯社長

昨日の午後、愛知県小牧商工会議所で講演をさせていただいた。会員企業の中に「武沢さんを呼べ」という声が複数あったそうで、ありがたい限りである。

50名近い経営者が集まられていたので、冒頭、何が当面の戦略課題なのかを伺ってみた。「戦略課題」として私は次の七つをあげ、優先事項をひとつだけ挙手していただいたわけだ。その結果は意外なものになった。

1位:人材育成と社風改革に関する問題(12票)
2位:内部管理体制強化(例えば予実管理など)に関する問題(11票)
3位:営業力強化対策(8票)
4位:財務&収益体質の改善(7票)
5位:理念やビジョンの策定(5票)
6位:自らの学習と計画策定の時間確保(4票)
7位:当面の優先順位や行動計画の明確化(2票)

平日の午後 3時に現場を離れて勉強に来られる方だけに、当面の業績確保や収益改善に関することはクリアできているのか、3位、4位に来ている。
同じ質問を別の地方都市で行ったときには、「営業力強化対策」と「財務・収益体質の改善」が他を大きく引き離してトップに来ていたのだが。

都市によって結果が違うし、主催団体によっても結果は変わる。これからも各地でこうした調査を行い、「がんばれ!社長」でも結果をレポートしていきたい。

その一方、全国どこへ行っても変わらないのは「目指せ!紅帯社長 経営力チェックシート」の診断結果だ。これだけはおおむね日本中どこへ行っても同じような結果になる。

『めざせ紅帯!がんばれ社長 経営力チェック』には正式版と簡易版がある。正式版は 28項目、簡易版は 14項目の質問があり、自己採点したものを集計すれば、現在の経営力を柔道の帯色で判定できるようになっている。「簡易版」の質問はこちらの 14項目。

1.我が社の存在理由や目指しているものを「経営理念」などのかたちで成文化していますか
2.社内・社外に対して理念やビジョンを発信し、有言実行しようとしていますか
3.「経営理念」を実現するためには何をすべきか決まっていますか
4.部下ならびにあなた自身に一度にたくさんの要求をせず、今の重点テーマをシンプルにしていますか
5.わが社の強みに特化した独自の製品・サービスがありますか
6.顧客満足向上のための取り組みや、新規客獲得のための行動がとられていますか
7.過去24か月、安定的に利益が出る収益体質になっていますか
8.利益だけでなく貸借対照表を良くしようという目標がありますか
9.人材は成長していますか
10.決めた事を実行する、実行させる社風がありますか
11.目標や計画の進捗をチェックする場が毎週(もしくは月に二回以上)ありますか
12.どんぶり勘定ではなく、あらゆる経営活動が計数によって管理されていますか
13.経営者は自ら勉強し、努力を惜しまず、仕事ぶりは社員の手本になっていますか
14.高収益、高成長、好財務、好待遇の会社をつくるための計画策定の時間を確保していますか

各項目について次のような基準で自己採点する。

「自信あり(4点)」「普通以上(3点)」「普通(2点)」「普通以下(1点)」「大問題(0点)」

もし質問がわが社に適したものでなければ、その項目は2点とする。
たとえば、「人材は成長していますか」という質問があるが、社員がひとりもいない場合には2点になる。

帯の判定基準は次のとおり。
・紅帯・・・50点以上
・紅白帯・・40点以上
・黒帯・・・33点以上
・茶帯・・・20点以上
・白帯・・・12点以上
・帯なし・・12点未満

そして過去10年間、全国各地で採点結果をその場で確認してきた。
その結果はおおむね次のようになっている。

・紅帯社長(カリスマ経営者)    1%
・紅白帯社長(経営力有段者)    10%
・黒帯社長(経営力上級者)     30%
・茶帯社長(経営力初中級者)    40%
・白帯社長(経営入門者)      15%
・帯なし社長(経営者準備段階)   4%

昨日の小牧商工会議所でもほぼこの構成比どおりの結果が出ている。
あなたはどうだろう?

来週は上田市(長野県)でも行うが結果が楽しみである。