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米国雑感

昨日、サンフランシスコに到着しました。空港から乗ったタクシードライバーの話によれば、サンフランシスコは大変イクスペンシブ(高価)な街だということです。不動産価格やホテル、レストランの値段などどんどん上がっているというのです。別のタクシードライバーも同じことを言いました。観光地化が進んだフィッシャーマンズワーフは、ずらりと並んだお土産屋が夜遅くまで営業し、ネオンと人通りと車が絶えない喧噪とした街に変貌しました。昔にみた、港とレストランだけの街という雰囲気から一変していたのです。

金融商品のネットワークビジネス

口伝えで広がっていくネットワークビジネスの精神は、広告宣伝費にお金を使わず、クチコミしてくれたあなた(兼・消費者)に紹介謝礼をお支払いしましょう、というスタイルです。シンプルで理にかなった方法ですが、問題も多いようです。
製品やサービスは二の次で、お金儲け第一という人が参入できてしまうハードルの低さに起因するのか、マネーゲームのような感覚で従事する人が多くなるという意味で、悪貨が良貨を駆逐していってしまうケースがあるのです。

しかし、だからといってネットワークビジネスそのものを否定できるわけではありません。ものすごい可能性も秘めており、企業経営者として明日のマーケティングを考えるヒントになるかもしれないのです。

そんな中、アメリカには生命保険と投資信託をミックスさせた金融商品のネットワークビジネスがあります。この数年、金融の大手企業が相次いで開始したもの。決して怪しげな商品などではなく、あの世界的金融企業のシティコープグループや、ヨーロッパのエイゴン社などが提供する、れっきとした金融商品なのです。いずれも日本上陸を計画しているといい、日本の保険会社もウカウカしていると、外資企業に個人客を根こそぎもっていかれる可能性もあります。今後の推移が気になります。

腹筋セッション

株式公開企業「バリーズ」に代表されるように、スポーツジムのチェーン企業がアメリカには多数あります。20~30ドルという低価格で会員になれ、全米のどのチェーン店でも利用可能ということで人気が高いのです。それ以外には、公共サービス(市民ホールのようなところ)機関でも市民の健康増進のために各種の類似サービスを提供しています。

その一例として「腹筋セッション」というものをご紹介しましょう。これは毎週木曜日の午後7時から8時までというように、決まった曜日の決まった時間(通常一時間)だけ行うもの。費用は月会費で30ドル程度。
一人で好きなときに利用する「バリーズ」の場合、ついつい利用する頻度が減りがちでも、曜日と時間を限定され、しかも多くの人と一緒に楽しく腹筋トレーニングするので利用率が高くなるといいます。このセッションに参加しているある日本人経営者は、「1月から利用を始めたが、こんなに腹筋運動が続いたことはかつてない。楽しいし、これからも続けられそう。」と満足げ。日本にもないだろうか。

バレンタイン事情

アメリカのバレンタインは性的差別がありません。女性が男性にチョコを贈る日ではなく、愛する人が愛する人に何かをプレゼントする日なのです。当然、義理チョコは皆無です。スーパーやデパートでも、チョコのコーナでバレンタインの飾り付けがありますが、日本ほど大げさにチョコをアピールしていません。バレンタインの前夜、LA在住の日本人経営者とレストランに行きましたがバレンタインデー前夜で満員でした。しかもメニューはバレンタインスペシャルメニューで65ドル/人でした。店内は若い男女だけでなく、老夫妻やファミリー一同というように、文字どおり愛する人が愛する人にたのしい食事のひとときをプレゼントしているのです。楽しみ方が画一化されないのがアメリカ流儀でしょうか。

LAでお会いした日本の経営者・ビジネスマン

アメリカに来て仕事をしていることに夢と誇りを感じている人がほとんどでした。LAの正味3日間で、10人以上の方々とミーティングした感想を整理してみましょう。

・意外に日本人はLAにおいて横のコミュニケィが少ないと複数の人から聞きました。中国や韓国など、他のアジア諸国の人にくらべ、日本人同士が連携を取り合いながらなにかをすることが少ないようなのです。リトル東京もかつてほどは日本人がいなくなり、求心力も失いつつあるようです。

アメリカに来てみて日本をどう捉えるかは三パターンの反応があります。ひとつは、「アメリカの自由さと明るさが無性に大好き。日本に戻ると、なぜか自分まで小さくなるから不思議だ」という人びと。ひとつは、「こっちのやつら、全然たいしたことないぞ。日本という国と日本人のすごさを再認識した」という人びと。ひとつは、「世界はどこへ行っても根底は同じ。問われるのは自分自身。」という人びと。いずれもが正解なのでしょう。私はどうかというと、三番目に近いですね。大切なのは国家や他人や環境の問題ではなく、どこでも通用する自分であるということが真っ先に問われます。そのためには、まず会話が理解できないと、アメリカに来ていてアメリカに参加していないのです。

メイドインチャイナ

サンフランシスコでお会いしたリンダさんのメッセージ

私は台湾生まれの大学生で、西海岸まで留学に来ています。生まれてすぐにニュージーランドに来た関係で、英語と中国語のバイリンガル。日本語も少々話せますのでトリリンガルでしょうか。
今、私の最大関心事は日本語を覚えること。そのためには、学校卒業後に日本企業で就職しようと思っています。日本に行って成功するのが夢です。
東京ディズニーランドには2回行ったことがあります。一回目は10年前で二回目は2年前です。実はこの2回の訪問で、ディズニーランドにビックリする変化がありました。売店で売られているお土産品の大半が外国製になっているのです。かつてはほとんどすべてメイド・イン
・ジャパンだったのに。それだけ外国製品のレベルが上がったのでしょうが、私はクォリティの面でメイドインジャパンとは歴然とした差があると思っています。ですから買いませんでした。夢を提供する製品がこれで良いのでしょうか。

英語について

サンフランシスコでお会いした佐治さんのメッセージ

私は今回シスコで開かれたIT関連企業の就職イベントに参加するためにシスコに来ました。シアトルよりもさらに北にあるウエスタン・ワシントン大学から30時間ほどバスに揺られてやってきましたが、こんな移動方法は皆さんには決しておすすめできません。
ちょうど武沢さんもこちらに来られるというのでご一緒することができました。私はTOEIC900点をとったのですが、それでもまだ英語でビジネスが出来るほどのレベルにはなっていません。日常会話とビジネス会話はまるで別物です。それは日本語でも同じですよね。ですから日本企業に就職しようか、それとも自分で起業するかで迷っています。

LAでお会いした大須賀社長のメッセージ

私はアジアの精神文化が大好きで、学生の頃はよくアジアの国々を旅しました。そんなある時期、ちょっとした出来事がきっかけとなってアメリカに来ることになりました。アメリカには歴史や文化という面で魅力を感じていなかったのですが、来てみて意外に良いのです。歴史や文化がないだけに、軽いのです。その軽さが心地よいのです。気候のせいもあるのですが、底抜けに開放的で自由さがあります。アメリカでパソコンソフトを仕入れて日本に売る、という仕事を始めてあっというまに13年がたちました。充分な英会話ができる状態で渡米したわけではないのですが、準備とか学習に時間をかけすぎるのではなく、ぶっつけ本番でビジネスを開始したことが良かったようです。