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広州、香港、マカオを旅して

●怒濤の四日間の旅を終えて、昨夜22時に帰宅した。

ちょうどNHKでスポーツニュースをやっていたが、それを見終わる前に眠ってしまった。

●初日の木曜日は名古屋発のフライトで香港入りし、列車で広州へ。
折りしも広州交易会の開催日と重なって列車は超満員。ホテル代も通常の3倍(1,000元、12,200円)だった。交易会が目的でないのなら、4月と10月の広州・香港入りは見合わせるべきだろう。

●13時間半の移動を終えて到着した広州のホテルでは、すでに25名の皆さんが私の到着を待っていた。
部屋で着替える間もなかったので、ネクタイだけを結んで会場へ向かい、着座するなりすぐに90分の講演を始めるというタイトさ。

●講演後は、皆さんで広東(かんとん)料理を楽しんだ。
ひとことで広東料理といっても、広州料理、潮州料理、東江料理(客家料理)、順徳料理の四大料理があるとされ、そのひとつの順徳料理をおいしくいただいた。

●二日目はホテルで朝食を済ませ、大高さんが経営する中国茶のお店でお茶を堪能し、香港へ向かう列車に乗った。
香港では10数人の皆さんが待っていてくれて、ランチミーティングをし、午後から和僑会の事務局長会議。夕方から香港和僑会で講演、夜の2~3時まで現地の皆さんと交流、という予定だった。

だが、私のうっかりミス(後述)によって列車に乗り遅れ、ランチミーティングだけは欠席する羽目になってしまった。

●三日目は朝8時から筒井修・和僑会会長と朝食。

メンバーシップ制の高級クラブのレストランには、いかにもそれと分かる富豪が何人もいた。
ヘルシーな朝食をとったあと、有志5人でマカオへ移動。フェリーの中で軽食をとり、すぐにカジノホールへ向かった。禁煙フロアがあるグランド・リスボアでゲームを楽しんだが、ここでは全員の調子が上がらない。

●気分をかえて先に夕食をとろうと、人気レストラン『ピノキオ』でポルトガル料理とマテウスのロゼワインを楽しんだ。

その後も5人揃ってベネチアンホテルに移動し、ルーレットマシンに挑戦。ポルトガル料理のおかげで流れが変わったのか、今度は全員が勝った。私も500香港ドル(約5,000円)で始めたチップが5倍になったところで換金した。

●四日目は、8時から朝食。できたてのオムレツにトースト、コーヒーという食事のあと、10時のフェリーに乗って香港へ戻る。
正午からランチョンミーティング。約10名の和僑会幹事の皆さんと2時間半かけて飲茶ランチをとりながら和僑会の今後について議論した。

帰りのフライトでは、機内食もドリンクもすべて辞退して4時間眠りこけた。

●今回はいつも以上に収穫が多い旅だった。

広州も香港でも持参した【マンダラWish List】が好評で、300冊すべてが売り切れたのはありがたい限りである。
また、移動時間がとても多かったが、全時間をご一緒いただいた筒井会長との移動時間ミーティングは、実に多くの収穫とヒントをいただいた。

●広州和僑会に初参加し、広州でも立派に会が立ち上がって組織的な運営がなされていることにもいたく感動した。
香港でのミーティングでは、和僑会の「世界本部」(仮称)を正式に立ち上げることと、その役割や人選、収益確保策などについても議論がおよび、今月末の幹事会議にはかる原案づくりができたのも収穫だった。

●今回の最大のトラブルは何といってもパスポート紛失事件。

二日目の朝、広州から香港に向かう日のことだ。
パスポートをホテルに置き忘れていたことに気づかずに広州東駅の出入国検査場まで来てしまった。

「あれ、パスポートがない」と分かり、同時に、ベッドの脇のサイドテーブルに人民元を入れたビニル袋と一緒に置いたことを思い出した。

「筒井会長、やっちゃいました」と事実を告げ、幹事の大高さんに電話していただいた。大高さんはすぐにホテルに向かってくれたが、フロントで「忘れ物はない」と言われたらしい。

そのあとまた電話があり、「携帯電話の充電器なら見つかりました」と大高さん。私はそれを忘れていることすら気づかないでいた。かなりあわてていたようだ。

●大高さんがホテルとかけあってもらっている間、私は何度も何度もカバンの中を探してみる。だが、ベッドの脇に置いた自信がある。ただ、現金と一緒に置いたので、ひょっとしてメイドさんが・・・、とイヤな考えが頭の片隅をよぎってしまった。

●パスポートを紛失した場合には、警察に紛失届けを出し、領事館で再発行申請をすることになる。その場合は、最低三日はここ広州に足止めされることになる。

とうとう列車が行ってしまった。

「筒井会長、ここにいても進展がありませんから、我々もホテルに戻りましょうか?」と言おうとしたら、携帯が鳴った。
「ありました。パスポートと現金袋が一緒に見つかったそうです」と大高さん。

「ありましたか、いやあ良かったぁ。助かった。ありがとう!」

●「私は旅慣れてる」と思う心が油断を生む。

それからというもの、香港でもマカオでもホテルをチェックアウトするときには必ず「パスポート、財布、現金、セーフティボックス、冷蔵庫、引き出し、洗面所」と声に出して確認するようにした。

●顔面を蒼白にし、全身汗でビッショリになって走ってきてくれた大高さんの手にある赤いパスポート。その映像はもう決して忘れない。