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トイレの神様

●自分が作った詞なのに涙があふれてきてレコーディングがうまくいかなかった、という『トイレの神様』(歌・植村花菜、キングレコード)。

しんみりする話は性に合わないが、一度聞いてみたくなりレンタルしてきた。覚えやすいメロディ、素朴な詞、飾らない歌声がよくマッチした名曲だと思う。

★ YouTubeで聴く「トイレの神様」
→ http://www.youtube.com/watch?v=Z2VoEN1iooE&feature=fvw

●こういう歌を聴いていると、不思議なものでもっと泣きたくなってきて、Googleで「泣ける話」などと入力してしまう。そうすると、たくさんの泣ける話がヒットして、もっともっと泣けて、立ち上がれないほどになる。
それも悪いことではないが、私は意識してそれをしないようにしている。どちらかというと、「笑える話」、「勇気が出る話」の方を選択したい。

●・・・私には志がある。日に日にそれが強くなっていくのがわかる。
口先だけで志を語る輩は多いが、本当に志ってやつをやってる人間がどれだけいるんだろうか?・・・

そう熱く語るのは和僑会の筒井修会長。

今年67才を迎えられ、「ムリが効くのは長くてあと10年だろう。自分でそれがわかるんだ。命の限界を自覚したとき、志に対する切迫感がうまれる。あなたのメルマガもがんばっているが、いつまでも3万人あたりをウロウロしているのでなく、早く10万人・30万人を目指した歩みを始めなさい」と活まで入れられた。

●そうなんだ、とどまっていてはいけない。

私も30才のころから、自分と友人を励ますためにやる気が出る話をたくさん集めてきた。マクドナルドのレイ・クロック氏、ケンタッキーフライドチキンのカーネル・サンダース氏などは、遅咲きの成功者の好例で、私に勇気を与えてくれたものだ。

ちなみに、こんな具合。

<ケンタッキーフライドチキン カーネルサンダース略年>

1890年9月9日、インディアナ州に生まれる。
1900年 10才、家族を助けるため学業のかたわら農場で働く。
10才で働き出し、16才で陸軍入隊。
その後、ガソリンスタンドのビジネスで安定した生活を送るも、大恐慌にあってそのビジネスを手放す。
49才で、おばあちゃんの秘伝のフライドチキンの製法を完成する。
しかしその年、経営していた食堂とモーテルを火災で焼失。
65才で「ケンタッキーフライドチキン」を設立。
その後、一気に大富豪への道を歩み始める・・・

●30代の半ばでこの話を知ったとき、「私もまだ大丈夫だ、サンダースさんだって65才からだから、私にはまだ30年以上ある」と安心した。

そんな私がついに56才になって、あと9年しかなくなった。
他人と自分を比較する必要はないが、少なくとも遅咲きの成功者の年令に自分が肉薄しているのは変えようがない事実だ。いつまでも若いつもりではいるが、「時間はたっぷりある」とは言えなくなってきた。

●それならそれで望むところである。

方法は三つ残されている。
一つは達観すること。私は私、マイペースで人生を楽しんで生きていくんだと開き直ることである。そうすると気が楽になる。
もう一つは、もっと遅咲きの成功者をさがすことだ。たとえば、80才から人生を大逆転した成功者などをさがしだそう。きっとうれしくなるだろうが、それは何かを先送りしているだけかもしれない。
三つめの方法は、自分の成功物語の本番を今日から書き始めることだ。
それには、筒井会長が言う「命の限界を自覚した切迫感」が大切なことかもしれない。

●『トイレの神様』のような曲は、しんみりするために聴くだけではもったいない。
亡きおばあちゃんに申しわけが立たない彼女のように、いつも人生本番、その日その日を懸命に生きようという前向きな気持ちになるために聴くと良い。それが”おばあちゃん”への真の弔いになるのだと思う。

★CD「トイレの神様」 → http://e-comon.co.jp/pv.php?lid=2425