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読者メール二題

●昨日ご紹介した「ジャズタクシー」のホームページには普段の数十倍の5,000件以上のアクセスが集まり、予約もかなり入ったとか。

全国各地でタクシー会社が苦戦し、景気や政治を嘆く運転手が多いなか、孤高の存在ともいえるのが安西さんの「ジャズタクシー」。
氏の活き活きした仕事ぶりでこちらまで元気がもらえるし、仕事とは何かという答えがこのクルーズの中で見えてくるような気がする。

今回の貴重な経験は「武沢さんにジャズタクシーを教えたい」と宮本さんと在川さんというお二人の女性読者の方がご用意下さった私へのサプライズプレゼントだった。ここに改めてお礼を申し上げたい。

★ジャズタクシー
⇒ http://jazztaxi.cocolog-nifty.com/jazztaxi/2010/03/10-f34d.html

●さて今日は二人の社長から最近頂戴したメールをご紹介しつつ、私の思いを少々述べてみたい。

・・・武沢社長、ご無沙汰しております。
(中略)
結論から申し上げます。A部長とB主任の二人は、○月○日付で退職といたしました。同時に、2名の事務スタッフも同日付けで解雇といたしました。
ベクトルを合わせられない人、ベクトルを合わせる気持ちがない人とひとつ屋根の下で仕事をするわけにはいかない、というのが最終判断です。結局の所、一緒に会社を建て直していくという意思が二人の幹部からは感じられませんでした。私が社長を継いでから一昨年までの業績好調時にはそれに気づくこともなかったのですが、業績が低迷してきてから関係がぎくしゃくし、変化に保守的な彼らの姿勢が目立つようになりました。
毎月の会議では二人とも業界のベテランらしく立派なことを言いますが、結局は何もコミットメントしてくれませんでした。
もちろん、彼らは役員ではありませんので経営責任はありません。
それはすべて私にありますので、それをなすりつけるつもりはありません。しかし、自部門の目標や自分の営業目標に対しても責任感をもってくれませんでした。それどころか、時には私にむかって業界素人と社長批判するような発言も目立ち、このままいくと他の社員に動揺を与えかねないし(すでに与えているし)社外にも変なうわさが広がる心配が出てきました。
それで先月、ついに勇気をもって退職を勧めましたところ、意外にあっさりと辞める事に合意してくれました。
「辞めたくない」と言われるのを覚悟していましたが、正直、拍子抜けするほどでした。

今思えば、「社長、彼らは大丈夫なんですか?」と武沢社長に昨年秋に聞かれたとき、最初その意味があまりわかりませんでしたが、この出来事を予見しておられたのではないかと思えます。
営業の右腕と左腕を同時に失うことになり、営業面では大いに痛手です。今後は、残ったメンバーで力をあわせていきます。いまほど全員参加の経営の必要を感じているときはありません。
去っていった四人の今後のことを思うと夜も寝られませんが、とにかくサイは投げられました。今後は前だけをみてがんばります。
これからもご指導をお願いします。
・・・

<武沢より>
この会社では社長交代劇が数年前にあり、生え抜きに近いA・B両幹部は新社長を甘く見ていたのかもしれません。また、幹部に遠慮し、結果的に甘やかしてしまった新社長にも責任があります。できれば、二度とこうした解雇劇を起こさないよう努力しましょう。

●二通目の手紙。

・・・私は××市で人材派遣会社を経営するC社の社長のCと申します。
地場の零細製造業の子会社として設立された会社で、社長を任されました。設立当初は全く現在の状況など想像すら出来なかったのですが、最近、親会社の事業存続がきびしくなり、私が社長をつとめる派遣会社もその余波で苦境にあります。
弊社も親会社も銀行からの借入の返済が多額で残っている状況で、会社を畳む訳にはいきません。
色んな方に相談はしていますが、破産しろと言う方もいらっしゃれば、銀行と交渉して気長に返済を完了しろと言う方もいれば、様々な方がいらっしゃいます。何か助言していただけることがありましたら、ひとことお願いします。
・・・

<武沢より>
質問の趣旨が不明なので何を申し上げてよいか分かりませんが、C社長が大変まじめな方であり、相当お困りになっている様子は伝わってきます。
まず申し上げるべきことは、Cさんは社長ですから、すべての結果に責任があります。しかし、それは有限責任です。無限ではありません。

Cさんがどの程度、経営再建や法律に関する知識をお持ちかによりますが、事業存続の可能性と情熱があるのなら会社を残す方向で知恵の限りを尽くしてください。
もし、可能性がないのであれば、法的整理か私的整理に入るしかありません。どうにもならないものはやむを得ないので整理し、再出発をはかりましょう。
どちらにしても大切なことは、倒産または経営危機を招いたことを我が人生の失敗であるかのように思い込まないこと。
あきらかにC社長が放漫な経営をしていたのなら大いに反省し、十字架を背負って借金を完済したほうがよいでしょうが、一生懸命にやった結果なのであれば、堂々と整理に入ってください。ただし、次にはその教訓を活かして成功することがCさんの義務だと思います。
まずは、そのあたり、客観的な立場の事業再生の専門家に見てもらうのが有効ではないでしょうか。分からなければまた聞いてください。

以上。