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京都の紅葉

●京都は年中観光客が多いが、なかでも今が一番混み合う季節。

春の桜よりも長く楽しめる紅葉だけに、連日、全国から観光客が大挙押しよせる。しかも、秋の修学旅行生の諸君が団体でやってきて混雑に輪をかけ、京都のいたるところがハチの巣をつついたようになる。

●次男と二人で京都の紅葉を見に来るようになって今年で5年目。
いつも「これが最後かもしれない」と思っているが、特に今年は、キリのいい高校三年生。来年は大学生なのだから今年が最後という思いが一段と強い。

●私にとって幸運だったのは、何げなく京都に連れていった5年前の紅葉がまれに見るあでやかな色づきであったこと。このときの旅行の印象が強烈で、「晩秋に親父と京都へ行けば感動する」と息子が思ってくれたのかもしれない。

●夏が思い切り暑く、秋になって霜が降りるほどにグッと冷え込めば紅葉が真っ赤に染まる。5年前が偶然それに当たったのだ。

夢よもう一度と、あれから毎年京都に来ている。
だが残念なことに、2006年から2008年までの3年間は期待を裏切られてきた。条件がととのわず、紅葉が真っ赤に染まらないのだ。

●今年はもう一回、ドカーンと息子を感動させることができたら、また来年も一緒に来られるかもしれない。そんな祈る思いで京都駅からタクシーに乗りこんで東福寺へ向かった。まだ午前9時だというのに、チケットを買う行列がすでに200メートル以上にもなっていた。

●「うわぁ、今年も人出がすごいなあ。ま、のんびり行こうや」と息子を励まし、ようやくの思いでチケットを入手。
満員電車のような混雑の通天橋に来た。橋の上から、もみじの谷を見下ろす。タイミングとしてはまちがいなく今がベストだ。そして、今年の紅葉もきれいではある。

だが、5年前のあのど迫力の圧巻絶景ではなく、ごく普通に「きれい」なのだ。色づきにはまったく感動がない。

●無念の思いを胸に親子の会話はなく、儀礼的にデジカメを1~2枚ずつ撮りあうだけだった。

私:今年も外したかな?
息子:ぽいね。
私:タイミングとしては早過ぎず、遅すぎずだけどな
息子:うん
私:次は「高桐院」の方へ行ってみようか
息子:わかった

★東福寺: http://www.tofukuji.jp/index2.html

★高桐院: http://homepage2.nifty.com/cub/niwa/kotoin.htm

●高桐院は、わびさびを感じる良いお寺だったが紅葉の色づきは東福寺と大差がなかった。
今年の紅葉はダメだと悟り、作戦を変えて、おもいっきり艶やかな世界遺産・「金閣寺」を見せることにした。

●もちろん金閣寺のまばゆいばかりの金箔の色は息子と私の目を楽しませてくれたが、やっぱりお目当ては紅葉。
敗戦気分で名古屋に戻ることにしたが、タクシー運転手の話によれば、今年は市内よりも山の紅葉がきれいとのこと。この時期だと保津峡の紅葉がきれいだし、11月上旬に氏が見たという飛騨・高山の紅葉も大変美しかったという。

●よい紅葉を見せたいのか、それとも京都のお寺の紅葉を見せたいのか、よく企画を練った上で来年の親子旅を早めにオファーしておこうと思う。

<2009年親子日帰り京都の旅 午前9時から午後4時まで京都滞在>

・東福寺(紅葉の通天橋)
・勝林寺(83年ぶりに毘沙門天像ご開帳、毘沙門天曼陀羅)
・今熊野観音寺(空海手彫りの11面観音ご開帳)
・泉涌寺(皇室ゆかりの御寺)
・高桐院(臨済宗大徳寺派大本山大徳寺の塔頭)
・金閣寺(言わずとしれた世界遺産)
・その他:昼食はラーメン、休憩で庭園でお薄をいただく