●昨日は岡山で非凡塾セミナー「マンダラ手帳活用術」(講師:松村寧雄先生)が開催された。
私も応援弁士として参加したが、その前夜には有志で湯原温泉(岡山県)に前泊することにした。
5名で三部屋取り、松村先生には個室にお泊まりいただき、私は幹事の池本さんと相部屋。あとのお二方は女性で、ジャズシンガーのShoko
(ショーコ)さんとデザイナーの大村さん。
●湯原温泉は、露天風呂番付で「西の横綱」だけあって、旭川沿いの露天風呂「砂湯」(すなゆ)は源泉かけ流しの無料混浴湯。実にすばらしい。
★湯原温泉 砂湯 http://cms.top-page.jp/p/maniwa/3/2/71/
宿に到着してすぐに男性三人でまずは「砂湯」に向かった。
長寿の湯、子宝の湯、美人の湯の三つの浴槽それぞれに湯温が違う。
野趣に富んだ湯船で紅葉を眺めながらややぬるめの湯に首まで浸かっていると、もうそれだけで旅の疲れがすーっと抜けていくのが分かる。
●部屋にもどると足湯を楽しんで来られた女性お二人も待っておられた。
ちょうど夕食の時間になった。我々の宿「八景」さんでは、「料理の鉄人」で名人に挑戦したことがある板長さんが腕をふるう。お味だけでなく、見た目にも美しい料理が次々に登場するという。
●私は松村先生の部屋までお迎えにあがることにした。先生はてっきりおくつろぎのものと思い、「失礼しま~す、お時間ですよ」とノックもせずに気軽に部屋をのぞくと、先生は座卓に腰かけて、ピンと背筋を伸ばして本をお読みになっていた。
「あっ、失礼しました」と部屋を出ようとしたほどだ。
もちろん部屋の中もきちんと整理整頓されている。
●私など、デジカメの予備バッテリーが見つからず、カバンの中味を全部ぶちまけて部屋を散らかし、そのまま出てきたのが恥ずかしい。
松村先生のお姿をみて私は、「慎独」(しんどく)という言葉を思いだした。慎独とは、独りでいるときを慎むこと。
出典は中国古典『大学』にある。
自分一人でいるときでも身を慎しみ、道をはずれないようにすること、という意味である。
●「西郷南洲遺訓」にある南洲公(西郷隆盛)と弟子の問答のなかにもあるこんなやりとりがある。
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弟子:至誠が大切だとおっしゃいますが、普段どのようにこれを養えばよいのでしょうか?
南州:至誠を養おうとするなら、まず「慎独」ということに気を付けていくことだ。独りでいるときにわがままで怠惰な生活にならないようにすること、これが慎独だ。ここが善悪の分かれるところであり、重要なところである。よくよく気をつけるように
・・・
●独りでいるときに慎み深くできるかどうかがその人の顔つきや仕草などに如実にあらわれるものだ。
森信三の『修身教授録』でも「慎独」が使われているが、慎独が出来ている人には特有の気品がある。
●私の来年の最重要テーマは「人格向上」で行こうと思っていたが、「人格=慎独。その向上」に変えようかと考えている。
めざせ!慎独