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意欲のシャワーを浴びる

●先週土曜日、気温25度の名古屋から5度の札幌に入った。その3日前までは34度の常夏のバンコクにいたので毛穴が広がったままだ。
「これはマズイ」と思って札幌に着くやいなや、ユニクロに向かった。
“ヒートテック”のシャツとタイツを買うためだ。

●ヒートテックを今回初めて試してみたわけだが、「発熱し保温する服」の看板に偽りはなく、シャツを着た瞬間にポカポカし始めた。もともと高価なスポーツ用アンダーウエアとして小さなマーケットを取っていたこの素材を、一般肌着として一気に普及させたユニクロの経営手腕は見事だと思う。

●そのユニクロは、皆さんご承知のとおり1999年から2001年にかけてフリースを大ヒットさせた。その後、ブームが去った影響で業績が大きく落ち込んだ。その当時、「ユニクロの時代が終わった」とか「単品大量生産販売方式の終わり」などと報じられたものである。
ところが今も単品大量生産販売方式を続けるユニクロの業績推移を見てみよう。

決算期  売上高   経常利益

・1998年8月期  831億円   63億円
・1999年8月期 1,110億円  141億円(フリースブーム始まる)
・2000年8月期 2,289億円  604億円(フリースブーム)
・2001年8月期 4,185億円 1,032億円(フリースブームピーク)
・2002年8月期 3,441億円  511億円(フリースブーム去る)
・2003年8月期 3,097億円  415億円
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・2004年8月期 3,359億円  650億円
・2005年8月期 3,653億円  582億円
・2006年8月期 4,488億円  731億円
・2007年8月期 5,252億円  646億円
・2008年8月期 5,864億円  856億円





・2020年目標   5兆円    1兆円

※————————-より上の数字は柳井社長の本より
————————-より下の数字は公式サイトより 引用

●昨日の報道によれば、2009年10月度のユニクロ既存店売上高は、前年同月比35.7%増と絶好調。保温肌着「ヒートテック」やフリースなどの冬物衣料が好調で、来店客数、客単価ともに上昇したという。

●「今後毎年20%の成長と、20%の売上高経常利益率をたたき出す必要がある」と2009年の新年抱負を語った柳井正社長。
これほどの大企業に育て上げながら、今なおおう盛なパッションと経営力向上への情熱があることに凄さを感じる。

●「来年が読めない」とか「この時代に年率ふたケタ成長だなんてとんでもない」とお考えの方は、柳井社長の最新著書を読もう。
経営者にもっとも必要な「意欲」のシャワーを存分に浴びることができるだろう。

★『成功は一日で捨て去れ』(柳井正著、新潮社)
http://e-comon.co.jp/pv.php?lid=2249